淡路島の和泉層群の化石産地パトロール

平成19年4月22日 天候 小雨

今年初めて淡路島に渡る、例年ならばこの時期には三度は訪れているはずなのに・・・・・

小雨の中、朝6時に家を出発 久々の淡路 欲張って8ヶ所も露頭を見て廻った。最後の露頭を離れたのは午後6時半もまわっていた。

 

  

海岸近くの潮風の当たる陸には 花形は浜菊に似ているが葉形が違う  が咲き乱れ・・・・・

  

海岸に下りれば テトラに打ち付ける波 礫浜には打ち上げられたワカメのジュータン 
自然の摂理は、おいそれと目的のノジュールを見つけさせてくれない・・・・

  

本日初のノジュール発見 しかし中にはナノナビスの断片のみだった・・・・

  

その後 次々とノジュールは見つかるものの 割れども割れども 植物片のみ たまにナノナビス(矢印)が・・・・ 
分離が悪そう・・・クリーニングは困難か・・・・

泥岩の崖にもノジュールが・・・・ しかし それに近づくには あまりにも危険な崖だ 諦めるしかない

崖下の転石から カニ玉発見  写真の上のノジュールには手足が入っている様だ・・・・・

海岸の植物片を多く含むノジュールから 本日初のアンモをゲット 
しかし物は最悪・・・・ この石には2個入っていた

  

リヌパルス(ハコエビ)も久々に採集できたが・・・・
贅沢だが保存は思わしくない・・・

ゾレノセラスも採れたが ・・・・ペッタンコ・・・・ (左はカキの断片)

露頭にプラビトセラスの断片発見 断片を採ろうとタガネで岩を起こすと
その奥からプラビトが・・・・写真ではわからないが、気房部も見えている
しかし残念だが、これも潰れている・・・・・

これから下の記事は07年4月29日以降に追加したものです。

早速 クリーニングしてみたが 思っていたとおり ラストスーチャーから先の気房は最悪の状態だった。
かろうじて、巻きの状態が解かる程度だ。クリーニングしている最中 本来残したい殻の痕跡を
どんどん突付いて壊していくのが解かる。
やはり死後 隔壁のある気房部には泥の進入が充分されない為か、スポンジの様にすかすかで
殻の痕跡を残してのクリーニングは不可能ではなかろうか・・・
浸透性の樹脂でもクリーニング前に、何かで圧入し内部の空洞をなくすことをすれば、
もう少し見れる物になるかも知れないが・・・・・

このプラビトはいずれSKコレクションから出家することであろう・・・・



保存は大変良好なのに、タガネワークのみのクリーニングの結果
哀れな標本となってしまって申し訳ない。
(2007.05.14掲載)

  
クリーニング途中経過(2007.05.16掲載)
この標本は4月22日採取した前記の2個のリヌパルスの写真右の個体である
現場で触角や脚部の部分と体部を分離して持ち帰っていたのをクリーニング前に
再度接着し直して背甲側からクリーニングを始めた。
“生”での産状で採集した為、保存状況を当初あまり期待していなかったが
殻表の分離状況は良く各部の特徴がはっきりと読み取れる。
今後触角や脚部のクリーニングに挑戦していくのですが
うまくできるか心配だ・・・・・・・


これ以上小生の技術では無理(2007.05.27掲載)
やはり触角・脚部のクリーニングは思うに行かない
扁平につぶれている各部はタガネの一刺しで跡形もなくなる
また殻表は 勿論もろくてティシュペーパーよりも薄い
左触角の付根部は採集時に飛ばしてしまって部品が
足らず復元が困難

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