兵庫・豊岡でゾウの化石   (中日新聞2006.9.11より)
福井の高校教諭発見

 兵庫県豊岡市の日本海の海岸で1900万−1800万年前(新生代第三紀中新世)の地層から、ゾウ類の歯の化石が見つかった。
福井県立高志高校(福井市)の安野敏勝教諭(59)が発見した。
富山、石川県や、佐賀県などで発見例のあるステゴロフォドン属のゾウ類とみられ、
このゾウ類の臼歯の化石としては国内最大、最古級という。同種が日本海側に広く分布していた可能性が高まる貴重な資料となりそうだ。

 安野教諭は内陸部の兵庫県香美町でもゾウの足跡化石を発見しており、高知市で16日始まる日本地質学会で合わせて発表する。

 歯の化石は昨年10月、兵庫県豊岡市竹野海岸で見つかった。右あごの上の第三大臼歯の一部で幅約10センチ、奥行き約6センチ、高さ約10センチ。

 ゾウの歯の化石は石川県の能登半島や富山市での発見例はあったが、福井県から福岡県にかけての日本海側では初めて確認された。
歯は種を特定する重要な役割を持っており、現在、専門家が正式に調査している。

 日本海側一帯には同時代の凝灰岩層が広がっており、安野教諭は「1990年に福井市小丹生で見つかったゾウの骨や、
97年の同市旧越廼村地域の足跡化石は、今回見つかったゾウの化石の地層より約200万年ほど若い地層だが
、同じ種類の可能性は高いだろう」としている。

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