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週に一度 想い出の化石として標本展示室に
あげていない標本を紹介していきます。


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0298 掲 載 日 2018年6月21日
標 本 名   Vicaryella notoensis  Masuda
産  地  福井県福井市鮎川町 市立国見小学校・中学校前 日本海海岸
時代 地層  新生代新第三紀中期中新世       国見層
標本写真

コメント 1987(昭和62)年8月15日 採集      ノトビカリエラ

 “アユカワ”と云えば 近畿地方近郊の中新世中期の化石の産地として、滋賀県甲賀市土山町鮎河の鮎河層群と今回紹介する福井県福井市鮎川町の国見層が知られている。
 この越前海岸の産地は私が訪れたころは、自然の磯浜でしたが、その後越前海岸は海岸道路や港湾設備・海浜改修工事が進み海岸での化石調査は難しくなっている。
 潮位も関係なく尋ねたため、海岸の転石からの採集だったが Diplodonta ferruginata, AnadaraHataiarcakakehataensis, Vicarya yokoyamai 等も良品ではないものの採取することができた。
備 考 引用・参考資料
 北尾史真 HP   干潟系化石の館 Arcid-Potamid 群集記念館 ビカリア風土記 福井県編
 中川登美雄 2002 福井県丹生山地の国見層(中期中新世)から産出したGeloina 化石
             福井市自然史博物館研究報告 第49号:79−82




0297 掲 載 日 2018年6月14日
標 本 名   Linuparus trigonus (Von Siebolt)
産  地  三重県鳥羽市沖 伊勢湾
時代 地層  現生
標本写真
 

  




コメント 2000(平成12)年8月3日 入手        イセエビ科ハコエビ属

 この現生標本を入手した経緯は
1996年7月に鳥羽市安楽島町で藤本・高田・金子・谷本ら4氏によって発見されたトバリュウの剖出がほぼ完了した段階で、2000年に鳥羽市で恐竜展が開催された。この展示に1997年3月に安楽島の海岸に見学に行った際に発見採集した尾椎を提供させて頂いた。
この展示会で、鳥羽恐竜研究振興会の鳥羽水族館館長中村幸昭氏・山下格氏にお世話になって同行した家族4名と共に水族館見学の招待を受けだ際、山下氏に淡路島で産出しているハコエビの話を出して、対比できるようなハコエビの標本はないものかとお願いすると、画像掲載しているような素晴らしい身ヌキの乾燥標本を見せて頂き、厚かましくも頂いて帰ってきた。
 尚、イセエビが岩礁などに多いのに対して、ハコエビは水深70〜120メートルの砂泥地に棲む。
このことからドロエビと呼ぶ地域もある。
 今ではこの標本 淡路のリヌパルスのを剖出する際、口顎部などの複雑な構造を対比・参考にさせて頂いて利用している。
備 考 引用・参考資料
 三重県大型化石発掘調査団(編) 2001
  鳥羽の恐竜化石  ━三重県鳥羽市恐竜化石調査研究報告書━
     三重県立博物館 刊 




0296 掲 載 日 2018年6月7日
標 本 名  Lucinoma sp.
産  地  石川県金沢市大桑(オオクワ)町 大桑貝殻橋上流側  犀川(サイカワ)河床
       北緯36度31分40.92秒     東経136度41分3.54秒
時代 地層  新生代 新第三紀 中新世中期      犀川層
標本写真

コメント 2018(平成30)年5月30日 採集   ツキガイ科

 掲載標本は2点とも合殻の標本、左殻の後背縁側には微かな稜線があり、成長輪脈の折れまりが見られる。
大桑貝殻橋の犀川河床の上流側には中新世の犀川層が分布している。橋の真下から上流におよそ30mには大桑層と犀川層との不整合面が見られ、このあたりの犀川層からはツノガイやキムラホタテなどを多く見る
また大桑層の最下部層とされる橋の真下の薄い細礫層からは2〜3o程度の小型のサメの歯を多産する。
備 考 引用・参考資料
 山田敏弘・手塚翔太・神谷隆宏・柳沢幸夫  2017
  金沢市南部に分布する中新統“犀川層”の層序学的再検討
      地質調査研究報告, 第68巻,第5号,  p.183−221




0295 掲 載 日 2018年5月31日
標 本 名  Isognomon sp. 
産  地  兵庫県南あわじ市灘仁頃
時代 地層  中生代 後期白亜紀 マーストリヒチアン    和泉層群 下灘層
標本写真



コメント 2018(平成30)年5月20日 採集      ウグイスガイ上科、マクガイ科

 イソグノモンは群馬県多野郡神流町の前期白亜紀バレミアンの瀬林層また石堂層からの産出(Isognomon sanchuensis (Yabe & Nagao))が良く知られているが、後期白亜紀系からはあまり産出の報告はない。
 和泉層群では大阪の畦の谷層からは極めて稀ではあるが産出は知られている。
5月20日に下灘層で開かれた兵庫古生物研究会と兵庫県立人と自然の博物館、地元自治会・子供会4者の共催セミナーで参加者が発見。 淡路の和泉層群ではじめて見る。カキの破片を多く含む淘汰の悪い礫層からの産出で殻は溶けているが イソグノモン独特の靱帯溝が残されている。
イソグノモンはウグイスガイ上科、マクガイ科 に分類され、形態が似ている真珠養殖のアコヤガイ(Pinctada martensii)はウグイスガイ上科ウグイスガイ科に含まれている。
備 考 引用・参考資料
 田代正之 1992 
    「化石図鑑」  ―日本の中生代白亜紀二枚貝―    自費出版
     p76−78




0294 掲 載 日 2018年5月24日
標 本 名   Nerita ishidae Masuda
  右 Nerita planospira Anton 
産  地  左  岡山県津山市小田 吉井川 河床(TA-17) 
 右  沖縄県竹富町 (西表島 ナダラ川 河口)
時代 地層  左  新生代  中期中新世          勝田層群 吉野層
 右  現 生
標本写真





コメント 左 1982(昭和57)年12月21日 採集      アマオブネ科   イシダアマオブネ
右 1996(平成8)年3月24日   採集      アマオブネ科   ヒラマキアマオブネ
 
 イシダアマオブネの殻は中形、斜卵型で殻は厚く堅固、螺塔は極めて小さく平らであり、体層は著しく大きい、殻表には細かな成長線があるのみ、縫合は不明瞭、殻口は大きく、卵型
 西表島で採取したヒラマキアマオブネは、河口のマングローブ林の干潮で気根に登り海水面からでて取付いていたものを採取した、アマオブネ科は、岩礁棲の巻貝とされている。 
備 考 引用・参考資料
 中川登美雄(2009)
  福井県内浦層群下層から産出した熱帯砂底ならびに岩礁棲軟体動物化石群集
             瑞浪化石博物館報告 35  p. 127-151
 奥田夏樹(2003)    東北大学大学院博士課程学位論文(要旨)
  西表島におけるアマオブネガイ類の生息場所利用様式に関する研究




0293 掲 載 日 2018年5月17日
標 本 名  @ Lunella kurodai Itoigawa
  A Angaria neglecta Poppe & Goto
産  地  @  岡山県津山市新田 
 A  沖縄県竹富町 (西表島 ナダラ川 河口)
時代 地層  @  新生代  中期中新世          勝田層群 吉野層
 A  現 生
標本写真
  @a

  @b

 Aa

 Ab

 Ac
コメント @1977(昭和52)年5月8日 採集    リュウテンサザエ科   Lunella属    スガイ
A1996(平成8)年3月24日 採集    リュウテンサザエ科   Angaria属   カタベガイ

 同じリュウテンサザエ科に属する暖流系で岩礁棲の巻貝、螺管の殻表に多くの顆粒をめぐらせている。カタベガイでは殻口に見られるスプーン状の突起が成長とともにスプーンの形状を残しながら管状の突起として螺管の肩の部分に並ぶ、臍孔がある。
 スガイでは臍孔は見られず殻表には同じく顆粒を巡らせているが螺管の肩の部の顆粒は大きく丸く、棘状にはならない。
勿論、スガイ属は現生にも存在するが標本として持ち合わせがない。
備 考 引用・参考資料
 原色日本貝類図鑑 ・続原色日本貝類図鑑・原色世界貝類図鑑(U)   保育社 刊




0292 掲 載 日 2018年5月10日
標 本 名   Shako sp.
産  地  岡山県奈義町柿 (現奈義ビカリアミュージアム敷地内)
時代 地層   新生代  中期中新世          勝田層群 吉野層
標本写真

スケールは10ミリ
コメント 1995(平成7)年11月?日 採集          Squillidae  シャコ科  シャコ属

 腹節の4体節が残された標本、甲背には4本のハッキリとした稜線(竜骨)がある。シャコ科は甲殻類の中でも一般的なカニ・エビとは別の軟甲綱 トゲエビ亜綱 口脚目(シャコ目)に分類されている。
日本に棲息する現生種はOratosquilla 属に含まれ化石種としてShako tomidai が瑞浪層群及び滋賀県の鮎川層群から産出したもので記載された。
備 考 引用・参考資料
 岸本眞五(2018) 岡山県津山市付近から見つかる約1600万年前のカニ(甲殻類)化石 共生のひろば 13号 58-61
 Hiroaki Karasawa. (1996)   Shako, a new Miocene stomatopod Crustacea from Japan 日本生物学会報告 182 号  413-418




0291 掲 載 日 2018年5月3日
標 本 名   Turbo sazae Fukuda
産  地  兵庫県淡路市岩屋町 
時代 地層   完新世  (現生)     現生貝標本
標本写真

コメント 1980(昭和55)年頃? 採集    Tubinidae リュウテン科  サザエ

 1年前のニューストピックス、化石ではなく現生貝の話です。
私達の食卓でもおなじみの日本のサザエに学名がなく事実上の新種だったと、岡山大の福田宏准教授(貝類分類学)が昨年5月に発表された。
余りにも普通に見る貝 先入観念とは言え これまで疑問を持つ学者は少なからずいただろうに・・・。
こんなことは、化石種にもありうることと思う 標本の観察には素直な眼で見てみたいもの。
備 考 引用・参考資料
 岡山大学 プレリリース 2017.5.19
       https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id468.html
 Hiroshi Fukuda (2017)
  Nomenclature of the horned turbans previously known as Turbo cornutus [Lightfoot], 1786 and Turbo chinensis Ozawa & Tomida, 1995 (Vetigastropoda: Trochoidea: Turbinidae) from China, Japan and Korea




0290 掲 載 日 2018年4月26日
標 本 名  Cernina nakamurai (Otuka)
産  地  福井県大飯郡高浜町小黒飯(おぐるい)
時代 地層   新生代 新第三紀 中新世中期     内浦層群 下層
標本写真




コメント 2008(平成20)年5月4日 採集    ナカムラモクレンタマガイ    

 この産地のフィバー 10年にもなるんだぁ 私自身採集できたのは1度しかないが・・・。“Atria” 潰れのないものを一個体採集させていただいた。
 関西電力の高浜原子力発電所に近い小黒飯で2007年に道路の新設工事が始まり内浦層群を大きく切り崩されて多くの化石が採取された。工事は1年にわたり、それらの工事残土が高浜町安土に仮置きされ、最終処理されるまで数年間 訪れるマニアを楽しませてくれた。掲載標本は勝田層群からも産出が知られ、マニアの間では “Globularia グロブラリア”と呼ばれていたもので この図録ではタマガイの肉食性の巻貝ではなく石灰藻を食べていたとされる“Ampullopiridae科”としている。
 下図の冊子は3月16日に福井市自然史博物館から発行の中川さんによってまとめられた産出化石図録 78頁 全頁カラー印刷 同博物館で現在取り扱っている。
備 考 引用・参考資料
中川登美雄(2009)
  福井県内浦層群下層から産出した熱帯砂底ならびに岩礁棲軟体動物化石群集
             瑞浪化石博物館報告 35  p. 127-151




0289 掲 載 日 2018年4月19日
標 本 名  Hoploparia miyamotoi Karasawa
産  地  兵庫県南あわじ市広田
時代 地層   中生代  白亜紀後期  カンパニアン 上部    和泉層群 西淡層
標本写真
コメント 1989(平成元年)年?月 採集       Astacidea: Nephropidae  アカザエビの仲間
 瑞浪の柄澤先生によってHoploparia miyamotoi (Astacidea: Nephropidae)は下記の論文で 淡路の和泉層群北阿万層(マーストリヒチアン下部)から産出したもで記載されれ また、この論文では 同産地から産出したCaiiianassa masanorii (Thalassinidea: Callianassidae)も同時に記載されている。
 ここに掲載したものは西淡層からの産出で、胸脚の第一〜第三脚にハサミがあるHoploparia miyamotoi とする。
広田の産地での開発工事は保存の良い黒光りしたPachydiscus (Pachydiscus) awajiense が大量に産したことでマニアの間ではよく知られたところ。平成元年から始まった第三期工事が最盛期でしたが 概して甲殻類の産出は少なかった。確認できたのはこのアカザエビの仲間とハコエビの仲間二種であった。
備 考 引用・参考資料
Hiroaki Karasawa (1998)
  Two new species of Decapoda (Crustacea) from the Upper Cretaceous Izumi Group, Japan




0288 掲 載 日 2018年4月12日
標 本 名  Dosinia (Phacosoma) japonica Reeve
産  地  兵庫県姫路市広畑区小松町 3丁目付近 地下2.5m
時代 地層  新生代  第四紀 完新世  播磨(?)海成砂質粘土層  
標本写真



コメント 1986(昭和61)年12月?日 採集         カガミガイ

 完新世(かんしんせい、Holocene)は過って使われていた沖積世(Alluvium)とはほぼ同義語で、最終氷期が終わる約1万年前から現在までを示し、地球全体が温暖化し、海水面が上昇したこの時期を縄文海進時代と呼んでいる。
自宅前の市道に下水道本管(Φ=300)埋設工事(延長約450m)を私が工事施工管理をした際に、地下2.5m前後の海成砂質粘土層から合殻の二枚貝や巻貝を採取することができた。
備 考 引用・参考資料
 ウイキペディア
 佐藤裕司(2008)
  瀬戸内海東部、播磨灘沿岸域における完新世海水準変動の復元
  第四紀研究 (The Quaternary Research) 47 (4) p.247-259




0287 掲 載 日 2018年4月5日
標 本 名  Unio (Nodularia) sp.
産  地  滋賀県大津市日吉台 3丁目付近
時代 地層  新生代  第四紀 更新世中期(“イオニア期”)   古琵琶湖層群 堅田層
標本写真
コメント 1977(昭和52)年4月17日 採集    イシガイ亜科 イシガイ属  

 堅田層は古琵琶湖層群の上部層に含まれ、 粘土・シルト・砂・礫から構成され、およそ100万年から30万年前の地層とされている。ゾウやシカなどの大型哺乳類、またコイ科の咽頭歯などが知られていて、淡水貝類もタニシやイシガイ類は多産している。
1977年当時湖西線の西側の山麓では大規模な開発工事が行われ、保存の良い化石が容易く採集することができた。
備 考 引用・参考資料
松岡敬二・中村 喬(1981)
 古琵琶湖層群堅田累層産淡水棲貝化石(予報) 瑞浪市化石博物館研究報告第8号105-126




0286 掲 載 日 2018年3月29日
標 本 名  Nippnitys cf. N. magna (Kalishevitsch)
産  地  大阪府泉南市新家 昭和池 近郊
    北緯34度21分10.17秒  東経135度18分58.90秒
時代 地層  中生代 白亜紀後期   和泉層群  畦ノ谷層
標本写真

コメント 1982(昭和57)年8月15日 採集     ニッポニチス属

 下記の加瀬先生の論文では大阪・淡路の和泉層群からは3種のNippnitys 属が紹介されている。
 淡路島の湊頁岩層から産出した螺管の肩が強く張って螺塔は高い N. inouei  又 螺塔は細く高くほっそりスマートで 又螺管の肩にはイボ状の高まりがある N. acutangularis と、 これら2種が新種として記載され、ここに掲載紹介する標本は前種にその特徴は似るが、螺塔の伸びの形状にはスマートさがなく、ズングリとした膨らみが見られ、体房は大きく、サハリン産出の Aacensovoluta magna に似ているとされている。
備 考 引用・参考資料
TOMOKI KASE (1990) 
 Late Cretaceous Gastropods From The Izumi Group Of Southwest Japan
              Journal of Paleontology, V,64, No. 4 536-578




0285 掲 載 日 2018年3月22日
標 本 名  Scylla sp. aff . S. serrata (Forskal)
産  地  岡山県津山市皿 皿川河床
時代 地層  新生代 新第三紀 中新世中期  勝田層群 吉野層
標本写真





コメント 2017(平成29)年12月18日  石友よりの頂き物  (剖出 : 岸本)
                     ノコギリガザミの近似種
 1996年3月 ノコギリガザミを西表島で始めて食した。 この数年前に勝田層群および備北層群でノコギリガザミを数個体採取していて、その現生種の形態・生態をどうしても知りたくなり、また、マングローブ環境についても知見を広げたくて 3泊4日の一人旅でのことだった。記憶は薄れているがガザミうどんという料理名だったと思う、関東風の真っ黒な濃いスープで良い印象はなく、塩ゆでで食べるべきだったと今になって思う。
 マングローブガザミと称されるこのカニは、マッドクラブとも呼ばれ河口のマングローブの茂る泥底に生息し、甲羅の大きさが30cm近くになるものがいる様だ。後良川で、偶然にかご網を上げている場に遭遇して分けて頂いて持ち帰り乾燥標本にしている。
備 考 引用・参考資料
    ウィキペディア




0284 掲 載 日 2018年3月15日
標 本 名  Solen connectens Oyama
産  地  福岡県北九州市小倉北区 藍島 千畳敷
       北緯 34度0分1.32秒     東経 130度48分42.79秒 
時代 地層  新生代 古第三紀後期漸新世  芦屋層群 山鹿層
標本写真



コメント 1998(平成10)年5月4日 採集       SOLENIDAE  マテガイ科

 藍島(あいのしま)・馬島の貝化石は古くから知られ、それらは下記資料によると藍島は芦屋層群山鹿層下部層(折尾砂岩層) 又、馬島は芦屋層群山鹿層上部(則松頁岩層)〜坂水層下部(陣ノ原砂岩層)にそれぞれ対比されている。
備 考 引用・参考資料
 富田宰臣・石橋毅 (1990)
  北部九州炭田古第三系の地質と化石(概説) 九州大学理学部研究報告 第16巻第2号 130-134  Plate15




0283 掲 載 日 2018年3月8日
標 本 名  Callianassa titaensis Nagao
産  地  愛知県知多郡南知多町豊浜 
時代 地層  新生代 新第三紀 中新世    師崎層群 山海(やまみ)層
標本写真

コメント 1979(昭和54)年1月3日採集       スナモグリ科  チタスナモグリ

 後期白亜紀以降の海成層からはスナモグリ科の化石は多く見る ことに中新世の比較的に温かい環境にあった海成層からの産出は目立つ。
 化石は第一胸脚の大きいサイズのハサミが保存されたものが多く、反対側の小さいサイズのハサミ脚を見ることは少ない。
又、第一胸脚の形態は雌雄や成長段階よって変化に富むが、化石では第一胸脚が異なれば別種としているようだ。
備 考 引用・参考資料
 東海化石研究会 (1993)  『師崎層群の化石』-愛知県の化石(第2集)-  p82,83




0282 掲 載 日 2018年3月1日
標 本 名  Atrypa sp. ?  腕足類
産  地  高知県越知町五味 
時代 地層  古生代 シルル紀    横倉山層群  深田層?
標本写真



コメント 1982(昭和57)年8月8日採集   Phylum Brachiopoda 腕足動物門

 横倉山山頂への車道脇、草に隠れてしまいそうな風化が進んで褐色の小さな砂岩露頭、その一部に層をなして見られた。
 この日の案内者に三葉虫が見られるかもしれないとの説明があったが、結局この腕足類しか見ることができなかった。
備 考 引用・参考資料
 平田茂留 (1975) 高知県産古生代化石 化石の目録と図集, vol.3, 8+104pp. 20pls. 平田地質研究所
 梅田真樹 (1998) 高知県横倉山地域のシルル~ デボン系横倉山層群 地質学雑誌 第104巻 第6号 365-376




0281 掲 載 日 2018年2月22日
標 本 名  Callianassa sp.
産  地  和歌山県東牟婁郡那智勝浦町宇久井キツネ島
         北緯33度39分46.77秒   東経 135度58分32.97秒
時代 地層  新生代 新第三紀 前期中新世     熊野層群 下里砂岩泥岩層
標本写真



コメント 2006(平成18)年9月10日採集      Family Callianassidae スナモグリ科
 
 宇久井のキツネ島には波食台の砂岩の露頭表面に多くのノジュールが差別浸食で浮き出て見られ これらにPhacosoma nomuraiTurritella sp. などが包含しているものが多く、また Callianassa sp.もごく普通に見られる。しかし腹節は残されているものも多く見るのだが その形状を保って読み取れるものは難しい。
備 考 引用・参考資料
  Honda, Y., Ushiro, S., and Moritani, S.,(1998)
   Miocene mollusks from the Kumano Group of the Ukui area, southeastern part of the Kii
   Peninsula, southwestern Honshu, Japan.
   Paleontological Research,vol. 2, no. 1, p. 12-24.




0280 掲 載 日 2018年2月15日
標 本 名  Megacardita aff. osawanoensis Tsuda
産  地  石川県珠洲市三崎町高波
時代 地層  新生代新第三紀 中期中新世     東印内層
標本写真

コメント 2008(平成20)年8月14日採集    Family Carditidae  トマヤガイ科  オサワノフミガイに似る

 岡山県の勝田層群でも一個体だけ採集している。 この標本は殻の一部が風化して白粉化し殻表の装飾が失われている。
殻は厚く、よくふくらみ小形、腹縁は放射肋に沿って刻まれる。殻頂がやや中央寄りなところからCyclocardia siogamensis (Nomura)に似るが、放射肋が太く成長脈との交叉による波打ちが見られ、また数が少ないところからM.osawanoensis に近いと考えている。
備 考 引用・参考資料
 瑞浪市化石博物館(1974)  瑞浪市化石博物館報告 第1号 開館記念号 瑞浪の地層と化石 p73-74 PL.18
 富山県立立山博物館(1996) 『富山に生息したいきものたち− 黒瀬谷層の貝化石』 Mollusucan fossils p11 PL.8




0279 掲 載 日 2018年2月8日
標 本 名  Solen (Solen) grandisn Dunker
産  地  愛知県田原市高松町一色
      北緯34度36分54.21秒    東経137度13分25.76秒
時代 地層  新生代第四紀 更新世中期      渥美層群 豊島砂層 高松シルト質砂岩部層
標本写真



コメント 2016(平成28)年5月30日採集       SOLENIDAE  マテガイ科  オオマテガイ

 下記資料によると 渥美層群からは次の4つのSolen 属が報告されている。
  Solen (Solen) grandisn Dunkerオオマテガイ , S. (S.) gordonis Yokoyamaアカマテガイ , S. (S.) roseomacuatus Pilsbryバラフマテガイ , S. (Ensisolen) krusensterni Schrenckエゾマテガイ
オオマテガイとアカマテガイはよく似るが 殻の後縁部(水管の出る側)の成長線のカーブの形が後背縁部また腹縁部に対しほぼ直行して角ばっていて、オオマテガイは丸みが強いことで区別される。
 この日の採集ではアカマテガイと思えるものが最も多く見られた。
備 考 引用・参考資料
 川瀬基弘・市原 俊・河合秀高 2015  中部更新統渥美層群の軟体動物化石
 瑞浪市化石博物館研究報告 41 p.51-131




0278 掲 載 日 2018年2月1日
標 本 名  Acila sp. aff. A. yoshidai Tashiro & Otsuka
産  地  大阪府阪南市箱作
時代 地層  中生代  白亜紀後期  マストリヒチアン階    和泉層群  畦の谷層 相当層 (箱作層)
標本写真

コメント 1988(昭和63)年1月2日採集     クルミガイ科  キララガイ属

1cm足らずの小さな標本 この産地では良くみる種。 多種の貝類が密集した状態でノジュール中に含まれて、合弁で産出することが多い。殻は保存されているが分離が悪い。

以下 下記資料より引用
 殻の膨らみは弱い。後稜近くに弱い凹みがあり、Acila 亜属に近い外形を持つが、後稜近くの殻表の放射状の凹みはない。
備 考 引用・参考資料
 田代 1992 
    「化石図鑑」  ―日本の中生代白亜紀二枚貝―    自費出版




0277 掲 載 日 2018年1月25日
標 本 名  Typilobus kishimotoi Karasawa
産  地  岡山県津山市杉宮 (TA-47)
時代 地層  新生代 新第三紀 中期中新世    勝田層群 吉野層
標本写真

スケールは10ミリ

コメント 2008(平成20)年9月23日採集      Family Leucosiidae  キシモトマメコブシガニ

 瑞浪市化石博物館の館報の23(1996)の報告ではTypilobus sp. nov.(新種)とされていたものが、1998年に柄沢先生によって小種名に私の名前が付けられたカニで、当時数ヶ所あった産地が20年前には、そのほとんどが消滅し この種を見ることがなかった。掲載標本は その後、新たな産地で採取できた標本。
備 考 引用・参考資料
柄沢・岸本(1996) 英文
  中部中新統勝田層群産十脚甲殻類2種の記載
柄沢・岸本(1996)
  岡山県の勝田層群産中期中新世十脚甲殻類 
Karasawa, 1998
  Typilobus Kishimotoi, A New Leucosiid Crab (Crustacea : Decapoda : Brachyura) From The Miocene Katsuta Group, Japan




0276 掲 載 日 2018年1月18日
標 本 名  Sphenoceramus cf. hetonaianus (Matsumoto)
産  地  大阪府阪南市箱作
時代 地層  中生代  白亜紀後期  マストリヒチアン階    和泉層群  畦の谷層 相当層 (箱作層)
標本写真
コメント 1979(昭和54)年7月22日採集     スフェノセラムス属

 大阪の和泉層群では イノセラムスの仲間の産出は少なく まず大型の物は見ない。
この標本は砂岩層の転石からキャスト状態での産出、含有していた層準の確定はできていない。この産地でもイノセラムス類の産出はまれでほとんどみず、アンモナイト類では淡路島の西淡層上位から出るPachydiscus awajiense Morozumi が知られている。
 スフェノセラムス属の特徴は下記の資料によると殻の外形は後ろ下方向に延びた縦長の水滴形(イチジクの果実の形)が特徴で、稀に非常に保存の良い標本の場合、後耳状の扁平な面がある。 これはむしろ欠落しているのが普通。
備 考 引用・参考資料
 田代 1992 
    「化石図鑑」  ―日本の中生代白亜紀二枚貝―    自費出版




0275 掲 載 日 2018年1月11日
標 本 名  Crinoidea ウミユリ綱のCalyx
産  地   新潟県糸魚川市大字青海(オウミ)
時代 地層   古生代  石炭紀中期    青海石灰岩層群
標本写真



コメント 1987(昭和62)年10月10日採集        クリノイドの萼(がく)部  キャリックス

 この時代の石灰岩層はここ青海のほか、西南西日本内帯には 九州福岡の平尾台、山口の秋吉台、広島の帝釈台、岡山の阿哲台等々に分布していて、これらは秋吉帯の海山型石灰岩とされ 海洋プレート上に形成された海山の頂部に発達した石灰岩である。
海山型石灰岩は付加体中に異地性のブロックとして多く含まれるが、これは海洋プレートの移動に伴い、沈み込み帯の陸側付加したものと考えられている。 一般に基底部に塩基性火山岩類を伴う以外は、石灰岩中に他の破砕岩類を挟むことなく、石灰岩はほとんどが塊状で無層理である。(中澤1999より引用) 
  ※  想い出の化石(4) 掲載日2015年8月17日 0155 参照
備 考 引用・参考資料
中澤 努(1999)
 海山型石灰岩に記録された石炭紀の生物礁進化
    地質ニュース 544号  53-60




0274 掲 載 日 2018年1月4日
標 本 名  Astriclypeus sp.
産  地   沖縄県八重山郡竹富町(西表島) 大見謝川(おおみじゃかわ) 河口
時代 地層   新生代 新第三紀 前〜中期 中新世    八重山層群 西表層
標本写真



コメント 2017(平成29)年7月18日採集   アストリクリペウス属 スカシカシパンウニの仲間

 西表島への旅は3度目 3泊4日の単独行 初めて真夏の自然観察で強い日差しの中での海岸の探索行動は相当つらいものがあった。
 マングローブの自然観察を主目的として訪ねるのだが、初回の訪問1996年は自身の生活の場にネット環境がなく事前の下勉強ができず、2度目は石垣島からの日帰り訪問それも雨の中、今回始めて八重山層群の化石を体験できた。しかしタガネなしで700gのハンマーだけで、この礫層から良品を掘り出すのは無理がある。結果露頭表面の風化が進んだものしか持ち帰られなかった。
備 考 引用・参考資料
中川・土井・ 白尾・ 荒木 (1982)
 八重山群島 石垣島・西表島の地質
   東北大学理学部地質學古生物學教室研究邦文報告 84, 1-22




0273 掲 載 日 2017年12月28日
標 本 名  Paphia undulata (Born)
産  地   大阪市北区梅田1丁目11-4 (大阪駅前第四ビル地下) 
時代 地層   新生代 第四紀 完新世  梅田層
標本写真

コメント 1979(昭和54) 年11月18日採集   マルスダレガイ科 イヨスダレガイ

 現生の殻表面には赤みを帯びたひし形の漁網を広げた様な色帯が殻頂から腹縁部にかけて広がる。
地層に埋もれた化石ではその装飾が残されているものは少なく、殻表に成長輪脈とは別にさざ波上に波打ったしわ状の装飾が成長に伴って出てくる特徴がある。
大阪駅前の地下には縄文海進のおよそ6000年前後の堆積層(梅田層)が広がり多くの貝類を含んでいる。
 今年になって大阪市立自然史博物館の田中・樽野(2017)で以前から知られている大阪地下鉄工事に伴って産出したクジラが注目され話題となっている。
備 考 引用・参考資料
Tanaka and Taruno 2017
Balaenoptera edeni skull from the Holocene (Quaternary) of Osaka City, Japan. Palaeontologia Electronica, vol. 20.3.50A, p. 1-13.




0272 掲 載 日 2017年12月21日
標 本 名  Ariadnaria sp.
産  地   兵庫県洲本市由良町
時代 地層    中生代 白亜紀後期 マーストリヒシアン下部   和泉層群  北阿万層
標本写真
 
スケールは10o
コメント 2009(平成20)年1月3日採集    カツラガイ科  アリアドナリア属

以下は岸本(2017)より抜粋
 ●和泉山脈の Nostceras 帯から P. subcompressus 帯あたりから Trichotropis ?sp.とした巻貝が報告されてていたが、淡路島の和泉層群からも TrichotropidaeのAriadnaria 属に含められる標本が得られた。
 ●淡路島の西淡層と北阿万層から産出し、の Nostceras 帯だけでなく、カンパニアン後期の P. awajiensis 帯まで分布することがあきらかとなった。
 ●Ariadnaria 属が北アメリカ西海岸ではカンパニアン初期に消滅してカンパニアン━マーストリヒシアンでは Lysis 属が中心になるというTrichotropidae 内での構成属変化の傾向がみられるが、アジア東岸では少なくとも Ariadnaria 属がカンパにアンからマーストリヒシアン前期から中期まで存続し、Lysis 属も生息しているいうことで、フォーナの構成に大きな違いがみられる。
備 考 引用・参考資料
Morozumi (1985) :
Late Cretaceus (Campanian and Maastrichtian) ammonites from Awaji Island Southwest Japan
Kase(1990) :
Late Cretaceous Gastropods from the Izumi Group of Southwest Japan
Saul & Squires(2008) :
Cretaceous Trichotropid Gastropods from the Pacific slope of North America: Possible Pathways to Calyptraeid Morphology
岸本 (2017) :
淡路島の和泉層群(上部白亜系)から産出したカツラガイ科巻貝化石について




0271 掲 載 日 2017年12月14日
標 本 名  Bathynomus sp.
産  地  岡山県津山市大田   宮川河床 (上の画像)   津山市東野介代 (下の画像)  
時代 地層   新生代 新第三紀 中期中新世   勝田層群 高倉層(野介代層)
標本写真



コメント 2011(平成23)年11月27日採集(上)
1980(昭和55) 年8月6日採集(下)   オオグソクムシの仲間

 オオグソクムシはよく庭先で見るダンゴムシなどの節足動物の仲間でワラジムシ目(等脚目)の甲殻類で、西大西洋・西太平洋・インド洋などの熱帯〜温帯に18種が知られているとされている。
 尚、属名の Bathynomus(バチノムス) は、Bathy = 深い・深海の、nomus (domus) = ラテン語の家・家人に由来する
西日本の中新世中期の地層からは あちこちから産出は知られていて、これまで備北層群・勝田層群ではそれぞれ1か所と2か所の海進が進んだシルト質の泥岩層から産出を確認をしている。
備 考 引用・参考資料
山名 巌・山家 浩晶(1982)
   勝田および鳥取両層群における化石オオグソクムシBathynomus sp.発見の意義
             鳥取県立博物館研究報告  19 1-15
Kato, H., Kurihara, Y. and T. Tokita (2016) New fossil record of the genus Bathynomus(Crustacea: Isopoda: Cirolanidae) from the middle and upper Miocene of central Japan, with description of a new supergiant species. Paleontological Research 20(2): 145-156.
千葉県立中央博物館 平成28年度企画展 ―驚異の深海生物―  解説資料




0270 掲 載 日 2017年12月7日
標 本 名  Pinus sp.   マツ属の球果(毬果)
産  地  岡山県津山市上野田   広戸川河床
時代 地層   新生代 新第三紀 中期中新世   勝田層群 吉野層
標本写真

コメント 2011(平成23)年12月18日 採集    マツカサ まつぼっくり   

 マツカサ類の化石は日本各地の中新世の地層からも良く産出する 淡水性の地層だけではなく海生層からも頻繁に見る。
 この産地もカキ類やスナモグリ等の海棲種と共に産していることから海岸に近い河口の堆積環境が考えられる。 この標本 採集時には泥岩で覆われウロコ模様ははっきりと見えなかったが剖出作業の結果 独特のウロコ模様が現れ魅力あるお気に入りの標本となった。
備 考 引用・参考資料
 山田敏弘・山田茉莉子・塚腰 実(2015) Taxonomic Revision of Pinus fujiii (Yasui) Miki (Pinaceae) and Its Implications for the Phytogeography of the Section Trifoliae in East Asia (和訳 『Pinus fujiiiの分類学的な改訂とミツバマツ節の東アジアにおける植物地理学的関係』)




0269 掲 載 日 2017年11月30日
標 本 名  Hexanchus sp.   右下顎歯
産  地  福岡県北九州市小倉北区藍島
時代 地層   新生代 古第三紀 後期漸新世   芦屋層群 山鹿層
標本写真

コメント 2008(平成20)年8月   カグラザメ属の一種  右下顎歯 
        元北九州市立いのちの旅博物館学芸員 岡崎美彦先生からの頂き物
 
 藍島(あいのしま)は、北九州市の北日本海の響灘にある小島で北北西から南南東に伸びる細長い形をしており、市営渡船小倉航路で渡れる。
藍島は古くから多種の化石が産出することから研究者、化石マニアが頻繁に訪れている。
ことに藍島北部の大潮の干潮時には陸続きとなる小さな貝島付近からはペンギンモドキ、クジラ、サメなど数多く報告があり、大変興味を引くフィールドである。
備 考 引用・参考資料
 上野輝彌・籔本美孝・久家直之 (1984)    芦屋層群の魚類化石
            1. 北九州市藍島・貝島産出の後期漸新世板鰓類相
                     北九州自然史博研報 No.5, 135-142






0268 掲 載 日 2017年11月23日
標 本 名  Baiera gracilis Bunbury,ex Bean M.S. ?
 またはGinkgoites sibirica (Heer)
産  地  山口県美祢市大嶺町桃の木
時代 地層   中生代 三畳紀    美祢層群 桃ノ木層
標本写真



出典 : 日本大百科全書(ニッポニカ)

コメント 1972(昭和47)年8月1日 故岡藤五郎先生よりの頂き物    バイエラ グラシリス 

 イチョウ(Gingo属)の葉の化石と云えば、三畳紀の美祢層群とか成羽層群でも代表する植物化石の一つで Gingoites 型、Baiera 型に分けられてる。
イチョウ類の葉形は、葉が多数の裂片に分かれているバイエラ属から、中程度に裂けたギンゴイテス属へ、そしてほとんど裂片に分かれないイチョウ属へと変化傾向のあることが知られ、桃ノ木では Ginkgoites sibirica (Heer) を多産し、岡藤(1971),82P.によると、G. sibirica の多産層の上部 7〜10からは今回紹介する Baiera gracilis を産したと記されている。
また 葉片の太さは1ミリから数ミリ程度まであり、これらの区別はつけがたいとしている。
 尚、標本名にある “M.S.” は記載論文はなく“手記”でという意
備 考 引用・参考資料
 岡藤五郎(1971)   秋吉台及び周辺の化石図集




0267 掲 載 日 2017年11月16日
標 本 名  Cleviceras cf.chrysanthemum (Yokoyama)
産  地  山口県下関市豊田町大字手洗  豊田下郵便局 東
                    34度10分35.92秒 131度3分48.05秒
時代 地層  中生代  下部ジュラ紀      豊浦(トヨラ)層群 西中山層
標本写真


コメント 1972(昭和47)年8月2日 採集    Hildocertidae科 クリバイセラス クリサンセマム

 当時 24歳 車の免許を取って初めての化石採集遠征 もちろん今の様にカーナビや高速道路などない時代、下調べをして道路地図頼りに山口県へ 当時の私にとって初めてのアンモナイト採集!!  産地の河床で頁岩層から出てきた1p足らずの小さな小さなアンモナイト それは素晴らしいものに見えた。
 この産地、過っては石町の地名で知られていたが今では この“石町”地形図上から消えている。
Cleviceras属はHildocertidae科の一属とされ、急角度で屈曲する鎌型の肋を持つHarpoceras属は区別されている。また横山(1904)が記載した Hildoceras chrysanthemum, Hildoceras densicostatum を平野(1973) はHarpoceras属に帰属しこれらを中間的な肋密度を持つものが存在することからシノムニとした。 
 これらの属のそれぞれの肋密度は直径40o以上になってから大きく変化する。
備 考 引用・参考資料
 Hirano, H. (1971),(1973a),(1973b) BIOSTRATIGRAPHIC STUDY OF THE JURASSIC TOYORA GROUP PART T・ II ・ V
 中田健太郎・松岡 篤(2009)下部ジュラ系豊浦層群西中山層より産出する Cleviceras 属の分類学的再検討
 中田健太郎(2014)   下関市菊川町西中山地区に分布する豊浦層群西中山層におけるアンモノイド生層序




0266 掲 載 日 2017年11月9日
標 本 名  Saxidomus purpuratus Sowerby
産  地  島根県出雲市上塩冶町菅沢  斐伊川(ひいかわ)放水路 
時代 地層  新生代 新第三紀 中新世      出雲層群 大森層
標本写真


コメント 2007(平成19)年8月16日 採集      マルスダレガイ科  ウチムラサキガイ

 「斐伊川放水路」は、出雲市の西、日本海にそそぐ神戸川(かんどがわ)と出雲市の東で宍道湖に流れる斐伊川(ひいかわ)を人口運河で結び 宍道湖の洪水対策のため斐伊川の流量の一部を神戸川を通じ日本海へ放水すると云う壮大な土木工事、1981年から2013年の32年に及ぶ大規模な環境開発工事として完成し、現在共用されている。この工事で 出雲層群布志名層・大森層の分布する地区をおよそ4qにわたって開削され保存良好なMollusca(モラスカ)化石を数多く産した。掲載標本のウチムラサキガイはKotorapecten kagamianus, K. moniwaensis 等と共に産出し、合弁の場合は内部はほとんど方解石の結晶で満たされ、採集時にタガネを打ち込む振動で方解石のへき開面で割れてしまうことが多い。
備 考 引用・参考資料
 坂之上 一 (1998)  出雲地方の貝化石   刊行 島根県県立三瓶自然館




0265 掲 載 日 2017年11月2日
標 本 名  Neptunea uwasoensis Otuka
産  地  石川県羽咋郡志賀町笹波 関野鼻
時代 地層  新生代新第三紀中新世      関野鼻石灰質砂岩層
標本写真  

 

コメント 2013(平成25)年8月3日 採集        エゾボラの仲間

 関野鼻一帯には、新生代新第三紀中新世に堆積した関野鼻石灰質砂岩層が分布しており、この岩層にカルスト地域に見られるドリーネがあり、また険しく変化のある海岸線の景色と共にそれらを観光資源としていたが、2007年(平成19年)の能登半島地震で大きな被害を受け、観光施設も復旧不可能なほどの大きな被害を受けた。
 しかしこの地震で海岸線の隆起があり、サメの歯化石を含有する波食台が現れ、今ではサメの歯化石の一大産地として知られマニアが数多く訪れている。
 今回紹介する標本は破損が激しい標本で、サメの歯の多産するすぐ上部の含礫砂岩層から採集したもの、このエゾボラの仲間は同じく能登半島の七尾市に分布する七尾石灰質砂岩層の産出標本から記載されたエゾボラの仲間にいまのところ同定している。
 次に訪問するときには是非とももう少し保存の良いものを得たい。
備 考 引用・参考資料
 KAZUTAKA AMANO 1997  
  Biogeography of the genus Neptunea (Gastropoda : Buccinidae) from the Pliocene and the lower Pleistocene of the Japan Sea borderland




0264 掲 載 日 2017年10月26日
標 本 名  Pachydiscus (Pachydiscus) awajiense Morozumi
産  地  大阪府阪南市桃の木台七丁目 (飯ノ峯中学校の南方)  (箱作)
               北緯34度19分27.31秒    東経135度13分39.29秒
時代 地層  中生代 白亜紀後期 ヘトナイ世    和泉層群 下部亜層群 畦ノ谷層
標本写真






コメント 故宮本淳一氏 (2006年9月没) より頂き物    パキディスカス アワジエンゼ

 Pachydiscus awajiense は当時大阪市立自然史博物館に在職されていた両角芳郎先生によって1985年に南あわじ市広田広田ほかで産出した標本で新種記載されもので、その後今回掲載している阪南市の箱作、また和歌山県の外和泉層群からも次々と産出の報告があり近畿地方のカンパニアン階後期からマストリヒチアン階を代表するアンモナイトと云える。
 下の写真は 両角先生から頂いた記載論文の別刷り この論文は今でも淡路島のアンモナイトを語るにバイブルの様に参考にしている。
備 考 引用・参考資料
 両角芳郎(1985) Late Cretaceous (Campanian and Maastrichtian) ammonites from Awaji Island, Southwest Japan




0263 掲 載 日 2017年10月19日
標 本 名  Adamnestia sp.
産  地  和歌山県串本町田並 田の崎半島 東海岸
時代 地層  新生代 新第三紀  前期中新世      熊野層群  下里層(最下部層)
標本写真



コメント 1976(昭和51)年7月17日 採集   キセワタガイ超科 スイフガイ科 クダタマガイ

 下記の資料によると田の崎半島の中部から突端にかけて、1時から7時(北北東―南南西)方向に牟婁層群と熊野層群の不整合が見られ熊野層群の下里層からは貝殻が金色の黄銅鉱や黄鉄鉱、銀色の方鉛鉱などの“金属鉱物”に置換した化石が知られている。ここに紹介するクダタマガイの仲間も、当初黄鉄鉱の黄色い結晶が輝いていただろうが、産出時には赤茶けた小さな“鉄団子”の様だった。 今回紹介するにあたって再度剖出作業を加え、巻貝であることがハッキリした。
備 考 引用・参考資料
 水野篤行・今井 功 (1964)  5万分の1地質図譜説明書『田並』 (京都―第108号)  地質調査所




0262 掲 載 日 2017年10月12日
標 本 名  Enchodus sp.
産  地  兵庫県洲本市由良町
時代 地層  中生代 白亜紀後期   和泉層群 北阿万層
標本写真





コメント 2008(平成20)年3月26日ほか 採集      硬骨魚類  エンコウドゥス属の歯

 この産地では硬骨魚類のウロコの産出はごく普通にあり、また、魚の小さな骨の破片も時折見るが 魚の全体像を想像させるような脊椎骨が並んだ様なものは見ることはほとんどない。
ここに紹介するエンコウドゥス属の歯はこの産地で産する硬骨魚類で唯一、属の名称が分っているもので、また淡路島の和泉層群からは、下灘層から歯が付いている顎骨などの頭骨の一部が発見されている。
備 考 引用・参考資料
 Enchodus sp. - Oceans of Kansas Paleontology
      http://oceansofkansas.com/enchodus.html





0261 掲 載 日 2017年10月5日
入院中にて更新できず





0260 掲 載 日 2017年9月28日
標 本 名  Argonauta argo Linnaeus
産  地  山口県下関市豊北町大字神田  (鍋島海岸)
           34度19分58.08秒 130度53分27.34秒
時代 地層   現 生
標本写真



コメント 1992(平成4)年2月8日 入手    カイダコ(貝蛸)  別名はアオイガイ(葵貝)

 巻貝状の貝殻を持つタコの仲間で、殼をつくるのは雌だけで、雄は雌の1/20の大きさしかない
もちろん海水棲で世界中の暖海域、熱帯域でみられ 表層浮遊生活をしている。
特に冬場 九州北部から北陸の日本海沿岸に大量に打ち上げられることがある。
今回の掲載標本も1991年の冬に大量に打ち上げられていたもので、美祢市歴史民俗資料館 高橋 文雄先生から頂いた 当時はまだ美祢市化石館はなく、岡藤コレクションは資料館に展示されていた。
 日本近海ではこのアオイガイの他に 同じArgonauta(アルゴナウタ)属で、タコブネ Argonauta hians Lightfoot もよく見られる。
備 考 引用・参考資料
 Wikipedia
 ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑




0259 掲 載 日 2017年9月21日
標 本 名  Hemiaster sp., H. aff.uwajimensis Morishita
産  地  愛媛県宇和島市新田町 古城山
時代 地層  中生代白亜紀後期 サントニアン  宇和島層群 古城山層 
標本写真

コメント 1978(昭和53)年8月22日 採集   ヘミアステル(ヘミアスター)属  ブンブクウニ

 益富地学会館の前身である京都地学会 例会(第235回)で採集したもの。
この産地は宇和島市内中心部の一角、小高い泥岩層の丘を切り崩し埋め立てに用いていたのか、この時は砕土・採掘はされてなく、一部に泥岩の崖が残されていて、化石の採集は十分楽しめたが今はこの場所は学校や住宅が建ち並んでいる。
以下 ニッポニカ より引用
 ブンブクウニは体が左右相称で前後の区別があること、殻上面に呼吸のための花びら模様があること、餌(えさ)をかみ砕くための口器、つまりウニ特有の「アリストテレスの提灯(ちょうちん)」をもたないことなどである。口は殻下面の前方に、肛門(こうもん)は後端に位置し、棘は多少とも後ろ向きに曲がって生えている。ほとんどのものが砂泥中に深く潜って生活し、砂泥中の微生物や腐食物を餌としている。
備 考 引用・参考資料
 森下 晶(1977)  日本標準化石図譜     朝倉書店 発行




0258 掲 載 日 2017年9月14日
標 本 名  Crinoidea     ウミユリ綱の一種
産  地  山口県美祢市大嶺町東分日永
                34.172977, 131.186915
時代 地層  古生代  ペルム紀           常森層 
標本写真



コメント 1972(昭和47)年8月2日 採集     クリノイドの仲間

 ペルム紀のクリノイド類は普通石灰岩中に産することが多いが、日永の常森層から見つかるものは、非石灰岩層(頁岩層)に含まれる、本体は解け去ってかろうじて軸だけ残ったキャストでの産状。下図はこの時に描いたメモ。
 当時23歳 車の免許をこの年の1月交付されたばかりで、車も中古のカローラのライトバンを19万円で購入して初めての長距離ドライブだった。同行してくれたのは母校地学部の後輩の高校三年生一人だけ、訪問先も恩師河畠先生にお願いして、大嶺高校の岡藤五郎先生(1924〜1978)に一本の紹介状を書いていただいて、大嶺高校へ伺いそこで初対面の岡藤先生に厚かましくも翌日、化石産地の現地へ案内して頂いた。
備 考 引用・参考資料
 岡藤五郎(1971) 秋吉台および周辺の化石図集
               (財) 山口県教育財団 発行
 兵庫地学会(1971)  昭和46年度 兵庫地学会巡検案内書  (コピー製本)
                兵庫地学会 編集 (担当 後藤博弥・河畠利雄)




0257 掲 載 日 2017年9月7日
標 本 名  Vicarya yokoyamai Takeyama
産  地  福井県福井市国見町 三本木川上流
時代 地層  新生代新第三紀 中新世中期    国見層
標本写真



コメント 2016(平成28)年6月27日 採集   ヨコヤマ・ビカリア 

日本古生物学会の2016年会(福井県立大・福井県立恐竜博物館)の帰路 採集に立ち寄らせていただいた福井の三紀層・国見層での採集品。 地元の研究者から事前に産地の情報は得ていた。
 産地に到着して、70歳に近くなった身体には余りにも急深な崖が目の前に広がっており、梅雨時の晴れ間でしたが湿度が高く現場はむんむんとしていた。結局、崖の登坂はあきらめ、最下部の露頭に挑戦、ボチボチと化石は見られるのですが、どうもタガネを打ち込んでまで崩す気が起きず、表面採集に徹したため殻の解けたものや一部が欠損したものしか採れません。
しかしこの大露頭は時間をかけて掘り込めば良品は採集できる興味深い露頭だ。
備 考 引用・参考資料
 Tomio Nakagawa(1998) Miocene Molluscan Fauna and Paleoenviornment in the Niu Mountains,Fukui Prefecture,Central Japan
SCENCE REPORTS OF THE INSTITUTE OF GEOSCIENCE UNIVESITY OF TSUKUBA SECTION B=GEOLOGICAL SCIENCES v,19, 61-185




0256 掲 載 日 2017年8月31日
標 本 名  Strombus vittatus japonicus (Reeve)
産  地  石川県珠洲市正院町平床
時代 地層  新生代第四紀更新世後期「平床期」(約15〜7万年前)  平床貝層(ひらとこかいそう)
標本写真





現生種シドロ属類の蓋(9月7日写真追加)
コメント 1986(昭和61)年8月15日 採集  スイショウガイ(ソデボラ)科 シドロガイ(シドロ)

 「平床貝層」については、貝類化石を含む地層の地形学的・地質学的資料及び貝類化石の古生物学的資料として全国的に極めて貴重であることから、平成3年に正院町川尻苅安の露頭を県指定天然記念物に指定され、その後、産出する貝類化石の研究がされ、研究に使用した化石標本の二枚貝・巻貝・角貝の貝類計137種類5,397点については、平成16年に天然記念物に指定しされた。(以上石川県のHPより引用)
 シドロと云えば“しどろもどろ”という言葉を思い起こす。 “秩序がなく乱れている”ということだが、貝の名のシドロはシドロの蓋(ふた)は細長くつめ形で外側に鋭い歯状のぎざぎざがある。この蓋を海底にひっかけて、あたかも棹(さお)さすようにジグザグに移動するようすが「しどろもどろ」と形容されて、和名の由来となっている。(コトバンクより引用)
 これは余談だが“モドロ”はいないが“フドロ”という巻貝はいる。
備 考 引用・参考資料
 藤 則雄・吉村晴美(1979) 能登半島最新世平床貝層の古環境解析 金沢大学教育学部紀要 自然科学編  27巻 45-60
 藤 則雄・松島義章(2002) 石川県指定天然記念物能登半島最新世後期『平床貝層』からの貝類化石の分類学的・古環境学的研究 : 調査報告  石川県珠洲市教育委員会




0255 掲 載 日 2017年8月24日
標 本 名  Clementia cf. papyracea Gray
産  地  和歌山県西牟婁郡白浜町 (阪田歓喜神社裏) 阪田鼻
時代 地層  新生代  中新世 中期    田辺層群 白浜層
標本写真



コメント 1968年(昭和43)8月?日 採集          マルスダレガイ科 フスマガイ   

 大学3年だったと思う 高校時代の友人と2人で紀伊半島の42号線沿線をまともな計画なしにドライブ旅行をした時に採集したもの。
 国土地理院の白浜地域の地形図を見ると、史跡・名勝・天然記念物の地図記号があちこちにある。これらは白浜の“泥岩岩脈”として保護・保存されたものを示す。田辺層群にはこれらの地層が堆積した中新世頃に、泥火山(でいかざん・どろかざん)の泥水噴出孔の跡で、地下で流動しやすい岩石や地層がその上方にある流動しにくい岩石や地層を押し上げながらその中へ塑性的にしぼりだされるように貫入して形成される円頂丘状の地質構造で,このような現象をダイアピリズムdiapirismといい。このドーム状の構造を押し分けて下位に堆積していた流動性の高い泥がまるで火山が噴出するように流れ出た跡、噴気孔を岩脈と呼んでいる。
この現象は 現在でも見られ、北海道の新冠泥火山・アゼルバイジャンのゴブスタン泥火山群・インドネシア・東ジャワ州のシドアルジョ泥火山などが知られ 時には集落が一夜にして泥に沈むことがある。
備 考 引用・参考資料
 中屋 志津男 浜田 好弘 (2009)  紀伊半島南部の下部中新統田辺層群の古期泥火山
                  地学雑誌   Vol. 118 (2009) No. 3 P 472-491
 宮田 雄一郎 三宅 邦彦 田中 和広 (2009) 中新統田辺層群にみられる泥ダイアピル類の貫入構造
                  地質学雑誌  Vol. 115 (2009) No. 9 P 470-482
 ウィキペディア




0254 掲 載 日 2017年8月17日
標 本 名  Tetorimya carinata Hayami
産  地  岐阜県高山市荘川町野々俣 御手洗(みたらい)
時代 地層  中生代  前期白亜紀  ベリアシアン階    手取層群 九頭竜亜層群 御手洗層
標本写真

コメント 1977(昭和52)年7月31日 採集    ウミタケガイモドキ目ウミタケガイモドキ科

 実に40年も前の採集品です。高校地学部の顧問をされていた恩師と2人での採集旅行(巡検)。
岐阜県内の産地 瑞浪・福地・荘川村・赤坂と二泊三日で見学させていただいた。
特に大野郡荘川村(現在は高山市荘川町)での見学地は興味深いものがあった。御母衣湖の湖岸の牛丸の汽水域のCorbicla sp.、また、御手洗の海棲のModiolus sp.やアンモナイト類など堆積環境と産出化石の違いを実感させられたフィールドであった。
この当時 御手洗層はジュラ紀後期とされていたが 佐藤ほかの産出するアンモナイト類の再検討で、前期白亜紀ベリアシアン階とされ時代は1000万年近く若返った。
備 考 引用・参考資料

佐藤正、蜂矢喜一郎、水野吉昭(2003) 岐阜県荘川村の手取層群から産出したジュラ紀末期−白亜紀初期アンモナイト
瑞浪市化石博物館研究報告、No.30: 151-167




0253 掲 載 日 2017年8月10日
標 本 名  Thalassina tsuyamensis Ando & Kishimoto
産  地  岡山県津山市高尾 皿川河床
時代 地層  新生代第三紀  中新世中期 勝田層群 吉野層
標本写真
  

剖出作業前          剖出後 背面観           剖出後 腹面観
コメント 2017(平成29)年7月27日 採集   オキナワアナジャコ属  タラシナ・ツヤメンシス

先日、ほぼ3年ぶりにThalassina tsuyamensis Ando & Kishimoto が採取でき、早速、クリーニングに挑戦。
尾節はかろうじて残されていたが、採集時に他の腹部の体節は現場の水中で粉々になり回収は不可能となり、石粉粘土で修復をしてみたが、色付けはやはり難しい。
備 考 参考資料
 岸本眞五 (2015)  岡山県津山市の勝田層群から化石十脚類 オキナワアジャコ属の産出
               兵庫県立人と自然の博物館 共生のひろば 10号 8-13
 Ando & Kishimoto & Kawano (2016) Two new species of Thalassina (Decapoda, Thalassinidae) from the Miocene of Japan
     Neues Jahrbuch fur Geologie und Palaontologie - Abhandlungen, Volume 280, Number 1, April 2016, pp. 107-117(11)




0252 掲 載 日 2017年8月3日
標 本 名  Kotorapecten egregius (Itoigawa)
産  地  岐阜県瑞浪市松ヶ瀬町 土岐川河岸 
            瑞浪市化石博物館指定野外学習地
時代 地層  新生代第三紀  中新世前期 瑞浪層群 明世層(累層) 山野内層
標本写真

コメント 2016(平成28)年5月31日採集    エグレギウスホタテ
 
 瑞浪市土岐川の野外学習地は、誰でもが化石を実際に露頭から採集することが体験できる場所として、博物館で管理された河川敷の化石産地として知られている。、浅海域の堆積物からなりFelaniella usta (ウソシジミ)等を多産している。
 2008年には同博物館ボランティアスタッフの楓達也氏によって哺乳動物の下顎(したあご)と思える化石がこの野外学習地で発見され、国立科学博物館の冨田幸光先生の研究で、骨や歯の形からナキウサギの仲間であることが分かり、この化石についての報告が、学術論文として2012年発行の日本古生物学会欧文誌「Paleontological Research (パレオントロジカル・リサーチ)」に掲載された。
備 考 引用・参考資料
 瑞浪市化石博物館(2016) 執筆・編集 安藤祐介  みずなみ 化石&博物館ガイド
 TOMIDA (2012)  New Species of Alloptox (Lagomorpha, Ochotonidae), First Record of the Genus in Japan, and Subgeneric Distinction   Paleontological Research Vol.16, no.1, pp.19-25

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