い出の化石(5)

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週に一度 想い出の化石として標本展示室に
あげていない標本を紹介していきます。


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0237 掲 載 日 2017年4月20日
標 本 名  Coptothyris aff.grayi (Davidson)
産  地  岡山県井原市野上町浪形
時代 地層  新生代  古第三紀 後期始新世  浪形層
標本写真



コメント 1983(昭和58)年3月20日採集    Brachiopoda (ブラキオポーダ)腕足動物門 
                      タテスジホウズキガイの仲間 「背殻」

Brachiopodaはギリシャ語で腕を意味する「brachium」と足を意味する「poda」を合わせたもの
腕足類の殻は大きく膨らむ「腹殻」とやや扁平な「背殻」で構成され、殻の形はほぼ左右対称 また腹殻には他物に付着するための「肉茎」を出す穴を有し、殻の内部には骨格(腕骨)で支えられた「触手冠」を持ち、触手冠は呼吸と餌を採るための器官 
備 考 参考資料
松原 尚志(2013)   岡山県浪形地域の“中新統”浪形層の貝類化石群
     Molluscan fauna of the “Miocene” Namigata Formation in the Namigata area, Okayama Prefecture, southwest Japan
   地質学雑誌 Vol. 119 (2013) No. 4 p. 249-266



追加資料あり 20170420
0236 掲 載 日 2017年4月13日
標 本 名  Teredo sp.    (フナクイムシ)
産  地  岡山県新見市西方 辻田
時代 地層  新生代    第三紀     中新世中期   備北層群  下部砂岩層
標本写真



コメント 1980(昭和55)年3月30日採集      フナクイムシ科 (Teredinidae)

 浅海から半深海の海成層からは必ずと言ってよいほど産出する。
海底の沈埋木の樹幹を餌として穿孔しながら生活している二枚貝の仲間である。
現棲のフナクイムシの生活状況他は デイリーポータルZ  (http://portal.nifty.com/kiji/170404199228_1.htm) に詳しく紹介されているのでそちらを参照して頂きたい。
 普通化石産地では テレド属の本体(二枚貝の貝殻部分)を観ることはほとんどない、樹幹を穿孔し、その穴をシールドしながら補強していった跡 つまり生痕化石といってよい状態での産出で、これを見てすぐさま二枚貝の作ったものとは思い浮かばない。
備 考 参考資料
田口栄次・小野直子・岡本和夫(1979)  岡山県新見市および大佐町における中新世備北層群の貝化石群集
  瑞浪市化石博物館研究報告 第6号  p1-16
追加資料  2017/4/20追加   
http://www.bbc.com/news/world-asia-39626131
Live, long and black giant shipworm found in Philippines - BBC.com
現棲の長くて黒い巨大なフナクイムシをフィリピンで発見(BBCニュース)




0235 掲 載 日 2017年4月6日
標 本 名  Dosinella penicillata (Reeve)
産  地  広島県広島市八丁堀
時代 地層  新生代    第四紀     完新世                        
標本写真



コメント 1980(昭和55)年頃入手 広島県呉市の故 新宅 正 氏からの頂き物  マルスダレガイ科  ウラカガミガイ

 広島市の太田川デルタの地下からは第四系の貝化石が産出する。
これらの貝化石のうち、Anodontia stearnsiana Oyama (イセシラガイ) や  Dosinella penicillata (Reeve) ウラカガミガイは殻内部が炭酸塩鉱物(方解石 カルサイト)が沈殿し鮮やかな赤や橙とか黄色の色調を呈して、置換化石として良く知られている。
左の標本も同じく広島地下で産出したもの、これらの殻を酸処理して殻内部がの飴色の炭酸塩鉱物を見ることができる。ただし全ての合殻の標本が炭酸塩鉱物が沈殿しているとは限らない
備 考 参考資料
山崎博史・寺岡明文・北川隆司・鈴木盛久(2000)
      広島市地下の第四系から産出した貝化石の殻内沈殿物
            広島大学学校教育学部紀要 第U部 第22巻(2000) 21-30頁




0235 掲 載 日 2017年3月30日
標 本 名  Moulonia hayasakai Shikama and Nishida
産  地  新潟県糸魚川市大字青海
時代 地層  古生代  石炭紀中期    青海石灰岩層                        
標本写真


コメント 1987(昭和62)年10月10日採集   オキナエビスガイ上科 ・ エオトマリア科

 青海のムーロニアは化石マニアでは良く知られている。
1980年代には多産したようで、多くのマニアのHPで紹介されている。この時の採集で一度に8個のムーロニアを得ることができた。

 青海のムーロニアと云えば次のいやなことを思い出す。
これらの標本の他に長径50oはあったほぼ完ぺきと思えるムーロニアを採取していたが、当時自身の剖出技術があまりにも未熟でうまくクリーニングする自信がなく、小生も過っては所属していた近畿地域の化石マニアの会のメンバーの一人にクリーニングを依頼した。
その後標本がなかなか帰ってこないので問い合わせすると、『あぁ あの標本落として粉々に壊れてしまった』 なんの詫びもない言葉が返ってきた。『その壊れたものは?』 『くず石と一緒に処分してしまった』このやり取りで彼をまったく信頼できなくなった。 その後彼の行動に注意をしていると 標本を神戸の標本業者を通して、また会のメンバーと直接に販売しているのが聞こえてくるようになってきた。
 似たような経験を25年前にもしている。 これは有料でクリーニングを依頼した時のことで、淡路の西淡層の長径20pほどの球形のノジュールです。現場で二つに割り内部にはスパイラル状の物が見えていました。しかし近畿地域の化石マニアの会の幹部役員の彼からは『あのノジュール何も入っていなかった』ということで、その証拠の提示はありません。 彼もここ数年前から現在もヤフーオークションで標本を販売しています。
 これらの件があったのち 剖出を人には依頼していない。傷だらけのクリーニングであろうと、人に頼んでいやな思いをするより、自分で作業し技術の向上を願って精進していった方が自身のためになる。
また、都合で人の標本をクリーニングさせていただく時には、途中経過をできる限り相手方に知らせることを心がけています。
備 考 参考資料
 山口県立博物館 (1985)  山口県の古生物  ―古生代―  
                         108頁―117頁 (腹足類の項)




0234 掲 載 日 2017年3月23日
標 本 名  Crenotrapezium kurumense Hayami
産  地  富山県下新川郡朝日町大平川(だいらがわ)上流
時代 地層  中生代  ジュラ紀    来馬層群 北又谷層                        
標本写真

コメント 1994(平成6)年8月13日採集           ネオミオドン科
 
この種は速水先生によって1958年に記載されましたが 当初Corbicula kurumensis Hayami(MS)とされていたもので、離弁のものが密集した転石が、そこかしこで見つかり容易く得られた。
ジュラ紀のこれら汽水域から淡水域にかけて生息する貝類の産出から、かねてより大型爬虫類(恐竜ほか)の産出が予見されていた。
既にクビナガ竜の歯(谷本・大倉1989)や獣脚類の足跡化石((小谷村恐竜化石学術調査団,2000)などが知られておりまた2013年にカメが発見があり、魚類を含め脊椎動物の発見が続いている。
備 考 参考資料
速水 格 (1975)  A systematic survey of the Mesozoic Bivalvia from Japan
     Bulletin / the University Museum, the University of Tokyo, no. 10
薗田哲平・後藤道治・寺田和雄(2015) 下部ジュラ系来馬層群からのカメ化石の発見
     福井県立恐竜博物館紀要 14:19?24




0233 掲 載 日 2017年3月16日
標 本 名  Modiolus difficillis Kuroda et Habe
産  地 @ 島根県松江市玉湯町布志名(若山)      35.436454, 133.030013
Aa,b 島根県松江市浜乃木8丁目(田和)     35.434699, 133.059838
時代 地層  新生代 中新世   出雲層群 布志名層                        
標本写真 @


Aa,b

コメント 1980(昭和55)年11月3日ほか 採集      ウグイスガイ目イガイ科ヒバリガイ属
 写真@の標本は120×150×250pの母岩の中に 合殻のM. difficillis が15個体密集したもの。
この標本は当時、若山(じゃくさん)と呼ばれていたところで、造成工事が行われた時にはコロニー状に密集して産出した。
 現生種ではM. hanleyi (Dunker, 1882) ハンレイヒバリガイ カラスノマクラ(烏の枕)やM. kurilensis (Bernard 1983) エゾヒバリガイ (蝦夷雲雀貝) などが食用として利用されている所もある。この仲間は海底の砂や泥に潜って生活するのではなく、潮間帯の岩場や海底の沈埋物に群れてコロニーを作り生活していおり、殻表に毛がたくさん生えているものもある。
備 考 参考資料
末広匡基(1979) 島根県布志名層産中新世貝化石群 瑞浪市化石博物館研究報告 6
坂之上 一(1998) 出雲地方の貝化石  島根県立三瓶自然館




0232 掲 載 日 2017年3月9日
標 本 名  Cyprinidae gen. et sp. indet.   (咽頭歯)
産  地  三重県伊賀市畑村 服部川 真泥橋付近の河床
時代 地層  新生代 鮮新世   古琵琶湖層群 上野層                        
標本写真

コメント 2003(平成7)年9月3日 採集ほか     コイ科の咽頭歯(いんとうし)

 コイ科魚類は口の中に歯(顎歯および口蓋歯)をもたず、喉の部分に咽頭歯と呼ばれる歯が発達している。咽頭歯は大きく発達した咽頭骨に形成される。(Wikipediaより)

 畑村の服部川河床にはタニシやイシガイなどの貝類を多く含むシルト質の泥層が広く露出している。これらの貝類化石と共に咽頭歯の化石は見つかる。 暗灰色の未凝固な泥層の中に黒く光る小さな円礫状のものを探すのだが、炭化した植物片もあり容易くは見つからない。 降水よって増水した後などに水流によって新たに削られた川岸の泥層表面に見えていることが良くある。
備 考 参考資料
中島経夫(2016)  コイ科魚類の咽頭骨・咽頭歯の形態とその形態を表す部分の名称と用語
            Naturalistae 20: 29-40 (Feb. 2016) c 2016 by Okayama University of Science




0231 掲 載 日 2017年3月2日
標 本 名  Isognomon sp.
産  地  山口県下関市豊北町大字神田(荒田)
時代 地層  新生代 古第三紀 漸新世     日置層群                        
標本写真



コメント 2003(平成15)年11月4日 採集     ウグイスガイ超科マクガイ科マクガイ属

 膜貝(マクガイ)と書くように 薄く扁平な二枚貝類で、潮間帯の岩礁域に群生して岩に足糸で取付いて生活している。
 この標本の保存は極めて悪く殻の保存もなく、殻表の装飾の特徴は読み取れないが、ヒンジ部には粗いクシ歯が直線的に並ぶ特徴からマクガイ属(Isognomon sp.)とした。
備 考 参考資料
岡本和夫(1970) 山口県豊浦郡豊北町特牛港付近の第三系
―とくに日置層群の貝化石群集と堆積環境―
地質学雑誌 第76巻 第5号 235−246




0230 掲 載 日 2017年2月23日
標 本 名  Venericardia laxata Yokoyama
産  地  福島県いわき市四倉町 白岩
時代 地層   新生代 古第三紀 漸新世      白水層群  浅貝層                         
標本写真

コメント 1985(昭和60)年頃 石友より 頂き物    フミガイ

V. laxata は浅貝動物群を代表する二枚貝、浅貝動物群とは福島県いわき市四倉(よつくら)町付近の海成層(浅貝砂岩層)から産出する貝化石群で1934年(昭和9)に槇山次郎(1896―1986)によって発見された。
これらの地層は古第三紀末に堆積したもので、親潮海域に生息する軟体動物の種を多く含んでいる。
この地層の下位には、淡水から汽水域にかけて堆積した石炭層(石城(いわき)層)が発達し、古くから常磐炭田として開発されてきた。古第三紀後期(漸新世)には、浅貝動物群や幌内動物群でみられるような、冷水塊を主とする海域が、日本列島各地に進入したことが考えられていて、この海進によって堆積した海成層は、関東山地の秩父(ちちぶ)、内山、下仁田(しもにた)などの各地や、房総半島(保田(ほた)層)、静岡県南部(瀬戸川層群)、和歌山県(牟婁(むろ)層群)、高知県および宮崎県南部などの各地からも発見されている。(日本大百科全書(ニッポニカ)より引用)
備 考 参考資料
日本古生物標本横断データベース Venericardia 属




0229 掲 載 日 2017年2月16日
標 本 名  Conus (Asprella) toyamaensis Tsuda
産  地  富山県富山市八尾町葛原(つざら) 
時代 地層  新生代新第三紀 中期中新世   黒瀬谷層                           
標本写真
   
コメント 1994(平成6)年8月14日 採集    イモガイ科  トヤマイモガイ

 下記資料より引用
殻は中型 長い円錐形、螺塔は殻高の約2/5程度で尖る。 外径は凹んだ三角形状、螺層は8〜9階で、強く肩を張る。竜骨の上部は窪み、細かな成長戦で刻まれるが、螺条はない。 竜骨の株は真っ直ぐである。縫合線は明瞭。体層は大きく、下半分は多くの斜めの螺脈できざまれる。殻口は真っすぐで狭く外唇と内唇は平行である。
備 考 参考資料
1997 富山に生息したいきものたち  黒瀬谷層の貝化石      富山県 立山博物館




0228 掲 載 日 2017年2月9日
標 本 名  Chlamys ashiyaensis Nagao
産  地   福岡県北九州市小倉北区藍島  千畳敷
時代 地層   新生代 第三紀 漸新世      芦屋層群  山鹿層                            
標本写真


コメント 2008(平成20)年10月11日 採集              アシヤニシキ

 九州北部 長崎、佐賀、福岡それに山口県の日本海側には始新世から漸新世の地層が分布している。
長崎伊王島(伊王島G)、崎戸島(西彼杵G)、佐賀唐戸(杵島G)、福岡北九州藍島、馬島、脇田、芦屋(芦屋G)、山口県下関の彦島(芦屋G)、そして長門市 特牛、黄波戸(日置G) などの興味深い地層層群が並んでいる。
私がこれまで尋ねたのはほんの一部ですが、今年も これらの産地のいずれかを訪問したいと考えている。
備 考 参考資料
1991 尾崎正紀・濱崎聡志 福岡県北部に分布する古第三系のフィックション・トラック年代




0227 掲 載 日 2017年2月2日
標 本 名  Phylloptychoceras cf. horitai Shigeta and Nishimura
産  地 大阪府阪南市箱作
時代 地層  中生代 白亜紀後期     和泉層群    畦の谷層 (箱作層)                              
標本写真

画像引用元「和泉山脈の白亜系化石写真集」1991
コメント 今回紹介させていただく標本は私のコレクションではありませんが 
写真は私が編集にかかわった 「和泉山脈の白亜系化石写真集」1991 にディプロモセラスの仲間として紹介・掲載された故宮本淳一氏の標本です。
 フィロプチコセラス・ホリタイは北海道むかわ町で2008年に、発見され2013年に新種記載されました。
 先日(2017/1/27)の日本古生物学会の懇親会の席で科博の重田先生また穂別博物館の西村先生と面談の中でご指導いただいたので紹介させていただきます。実はフィロプチコセラス・ホリタイは昨年秋淡路島の北阿万層でも産出があり、この話題の中で重田先生から和泉山脈の白亜系化石写真集の中の紹介しているこの写真の標本もまずPhylloptychoceras horitaiであろうとのご指導を受けました。
備 考 参考資料
2013 Yasunari Shigeta and Tomohiro Nishimura
A New Species of the Heteromorph Ammonoid Phylloptychoceras from the Lowest Maastrichtian of Hokkaido, Japan
Paleontological Research 17(2):173-178.




0226 掲 載 日 2017年1月26日
標 本 名  Cultellus izumoensis Yokoyama
産  地 山口県長門市日置上黄波戸
                 34.398530, 131.139019
時代 地層  新生代 古第三紀 漸新世     日置層群 黄波戸層                                 
標本写真

コメント 2003(平成15)年11月3日 採集

 日置層群の化石と云えば特牛の北にある下関市立神田小学校の北西方向にある陸繋島の鍋島のサメの歯化石があまりにも有名ですが、芦屋層群と対比されており 彦島や北九州の山鹿層などで見られる Mollusca(モラスカ)はこの日置層群の各地でも見られる。
 この産地、黄波戸港の北にある黄波戸温泉の裏手の 北方の海岸には崖から崩れ落ちた巨大な転石にVenericardia sp.多く含むでいるものが点々とみられる。
板倉憲彦2002によって、このVenericardia属の再検討がされている。
備 考 参考資料
2006 尾崎正紀・今岡照害・井川寿之 『仙崎地域の地質』
    地域地質研究報告 5万分のl地質図幅 福岡 (14) 第15 号
       産業技術総合研究所 地質調査総合センター




0225 掲 載 日 2017年1月19日
標 本 名  Balanus sp.
産  地 福岡県北九州市小倉北区藍島
         33°59'14.3"N   130°49'15.4"E
時代 地層  新生代 古第三紀 漸新世      芦屋層群  山鹿層
標本写真



コメント 1998年(平成10年) 5月4日採集      甲殻類  フジツボの仲間

 藍島の渡船の発着場を降りてすぐ右手に進むと港湾施設を過ぎ瀬崎方向へ向かう 防波堤を超えると足元には芦屋層群の砂岩層が広がっている。
この砂岩の上に波浪浸食によって浮きでているフジツボ化石が見られ、これらのほとんどは巻貝のツリテラに取り付いた状態で白く点々とあちこちに浮き出ている。
備 考 参考資料
1974 福田芳生  化石 フ ジ ツボの研究法
     Researches on  Crustacea No.6(1974) Carcinological Society of Japan c/o  Odawara  Carcinological Museum Azabu-Juban 3-11, Minatoku, Tokyo.




0224 掲 載 日 2017年1月12日
標 本 名  Kueichophyllum yabei Minato   貴州サンゴ
産  地 岩手県大船渡市盛町
時代 地層 古生代 石炭紀前期  鬼丸統   鬼丸層 
標本写真



コメント 1990(平成2)年頃入手  頂き物         四射(四放)サンゴの仲間  ケイチョウフィラム

 四射サンゴ類は刺胞(腔腸)動物門に属し、クラゲやイソギンチャクの仲間に近く、オルドビス紀中期に出現、デボン紀に最も多様化し、ペルム紀末期に絶滅し、熱帯から亜熱帯域の浅海で生息していたと考えられていて、示相化石として知られている。日本各地の古生代の石灰岩層から産出の報告は多い。高知県越知町横倉山シルル紀のものや、岐阜県赤坂金生山のペルム紀のワーゲノフィルムWaagenophyllum sp. などが四射サンゴとして有名
備 考 参考資料
新川 公    『サンゴ類の棲む海』
  2015年 新潟大学理学部オープンキャンパス資料




0223 掲 載 日 2017年1月5日
標 本 名  Linuparus japonicus Nagao
産  地 兵庫県洲本市由良町
時代 地層 中生代 白亜紀後期      和泉層群 北阿万層
標本写真


長径 123ミリ

コメント 2014年(平成26年) 10月12日採集       ハコエビの仲間

採集は 2年ちょっと前になるが久々の素晴らしい獲物だった 
 ハコエビの仲間の特徴である鞭の様な第二触角は、その部分の石がなく欠損しているが、頭胸部から尾扇まで、また5対の肢節もすべて残されている
 リヌパルスは淡路島では南海岸の和泉層群下灘層で産出することがよく知られている。この北阿万層の産地のものは下灘層のものに比べ小さな個体で下灘産の様な迫力は感じない。(この個体の大きさの違いは成体・亜成体の違いではなくその生活環境によると考えられる)
 またこの産地で甲殻類と云えばCallianassa sp.の産出が多いいが、全体像を残すものはしばしばノジュール中に潰されているものをみ、殆どの場合は鋏脚の掌節部のみを含むノジュールでの産出が目立つ、
ここでのリヌパルスは ほとんどの場合触角から尾扇までそろって化石化して残されていることが多いようで、その産出頻度はあまり多くはなく、ノジュール中に含まれるものは稀で“生(なま)”での産状が多く、多くは転石からの発見で体節の一部が欠落したものが多い
備 考 参考資料
1931 Takumi Nagao  Two New Decapod-Species from the Upper Cretaceous Deposits of Hokkaido, Japan
         北海道帝国大学理学部紀要.第 4 分冊、地質学、鉱物学 第 1 巻 第2号 207―214




0222 掲 載 日 2016年12月29日
標 本 名  Glycymeris matsumoriensis Nomura & Hatai
産  地 富山県富山市八尾町深谷
         北緯36度35分2.76秒     東経137度10分27.54秒
時代 地層 新生代 第三紀 中新世後期    八尾層群 音川層
標本写真



コメント 2008年(平成20年) 8月15日採集                  マツモリタマキガイ

 八尾町では 八尾層群の下位から黒瀬谷層、東別所層、音川層の各地層が見ることができ、それぞれ古環境を示す化石の産出が知られている。
 音川層は1350万年〜500万年前 寒流の流れ込む浅い海に堆積したものと考えられている。 ここ深谷ではマツモリタマキガイやハタイサルボウ・ビノスガイ・クサビガタオオノガイ等を数10pの厚さでレンズ状の化石床として層理中にあちこちに観られる。ただこの場所が切り崩された当初は保存の良いものを見ることができたと思われるが 露頭表面に出ている化石は白粉化が進み殻が解けているものが多い。
備 考 参考資料
1998 富山県古生物研究会・八尾町教育委員会編集  ―化石の宝庫やつおまち― 『ワクワク化石教室』 ―化石産地ガイドブック―       




0221 掲 載 日 2016年12月22日
標 本 名  Spirifer sp.
産  地 岩手県大船渡市日頃市町鬼丸
    北緯39度7分28.17秒    東経141度39分18.96秒
時代 地層 古生代  石炭紀 前期      日頃市層 H2部層
標本写真



コメント 2007年(平成19年) 5月5日採集    腕足類 BRACHIOPODA

 腕足類は海底に付着するための肉茎をもち 海中の流れの中で採餌し生活している。
新潟大学教育研究院自然科学系の椎野勇太准教授はこれ等の腕足類の流体解析を行った。
 同准教授の研究対象は、腕足動物の中のスピリファー類であり、腕足動物の中でも特に多種多様な形状を示す仲間でとくに特徴的なのが殻の内部に、らせん状に渦巻いている腕骨を持っており、貝類のように水管で自身で吸い込みエサを採るではなく、殻の凹凸を生かした形状で殻に当たる流れを採餌のためのフィルター機能がある腕骨に誘い込む水流を作り この一連の現象を流体解析ツールを使ってそのシステムを解明した。
   参考・引用先 →http://www.cradle.co.jp/casestudy/user_interview/0000000020 
備 考 参考資料
1984 JUN-ICHI TAZAWA
EARLY CARBONIFEROUS (VISEAN) BRACHIOPODS FROM THE HIKOROICHI FORATION OF THE KITAKAMI MAOUNTINS, NORTHEAST JAPAN
Trans Proc. Palaeont.Soc.Japan., No.133,pp.300-312, pl.61

2009 Jun-ichi TAZAWA and Yousuke IBARAKI
Linoprotonia and Gigantoproductus(Linoproductoidea, Brachiopoda)from the Lower Carboniferous in the Onimaru quarry, Hikoroichi,southern Kitakami Mountains, NE Japan
Sci.Rep.,Niigata Uiniv.(Geology),No.24,7−19




0220 掲 載 日 2016年12月15日
標 本 名  Nanonavis yokoyamai (Yabe & Nagao)
産  地 和歌山県有田郡湯浅町大字栖原  矢田池
        北緯34度2分37.17秒   東経135度10分32.22秒
時代 地層 中生代 前期白亜紀   下部物部川亜層群  有田層
標本写真






コメント 1977昭和52)年3月6日 採集  フネガイ目 フネガイ超科 シコロエガイ科 グラマトドン亜科 ナノナビス属

 ナノナビス属はジュラ紀に栄えたグラマトドンに由来し、白亜紀だけに知られる種属である。
掲載標本の N. yokoyamai は殻は保存されていないが、殻頂付近の後稜は著しく角ばり,殻の中央部の膨らみが強いので,後稜は前方に傾斜(殻頂を巻き込むように)するが,成長に伴い次第に鈍角となる.右殻表の放射状肋は極端に弱く無数の小肋状.歯板の前側の小歯は幾分中央に向かって傾いている。 (以上 『化石図鑑』-日本の中生代白亜紀二枚貝-の34頁より引用 )
備 考 参考文献
1992 田代正之   『化石図鑑』-日本の中生代白亜紀二枚貝-  印刷 (株) 城野印刷所  (自費出版)




0219 掲 載 日 2016年12月8日
標 本 名  Scaphechinus mirabilis A.Agassiz
産  地 石川県金沢市大桑町大桑貝殻橋     犀川 下流側  (左岸)
時代 地層 新生代第四紀 前期更新世 (約140〜90万年前)     大桑(オンマ)砂岩層
標本写真



コメント 2013(平成25)年8月4日 採集     ヨウミャクカシパン科 - ハスノハカシパン属

 大桑貝殻橋の左岸側を下流側に降りたところの足元にブンブクの仲間がたくさん含まれていてその上位にはサンショウウニを含みその上位にはハスノハカシパンを多産するという状態が20m程の左岸の露頭で見られます。しかしこれらの層準でこの3種が混在して産出している状態は見られない。管理人の採集ほかの覚書(2013/8/3)の記事参照

 現生種に同定されており 普通内湾の砂や泥底中に日中は浅く潜って生活し,夜になると砂泥上に現れ活発に活動する。成長すると殻は直径8cmほどの丸みを帯びた五角形で,扁平,殻質は堅い。生きているときは暗紫色で,殻表に密生している短いとげを取り除くと背面に5個の花紋が明瞭に見える。花紋は殻径の半分以上を占め,前方に向く花紋の一つの先端は開いているが,他は閉じる。
(世界大百科事典 第2版より)
備 考 参考文献
2004 K.Kitagawa, K.Kanazawa, T.Kamiya & T.Banno
Ontogenetic change in desity and thickness of spines in the sand dollar Scaphechinus mirabilis(A. Agassiz, 1863) from the waters of Japan
Ecchinoderms; Munchen- Heinzeller & Nebeisick (eds) Taylor & Francis Group, London, ISBN 04 1536 484 7




0218 掲 載 日 2016年12月1日
標 本 名  Chlamys iwamuresis Itoigawa
 Mytilus coruscus Gould
 Crepidula jimboana Yokoyama
産  地 岐阜県瑞浪市土岐町天徳
時代 地層 新生代新第三紀中新世      瑞浪層群     戸狩層
標本写真



コメント 2016(平成28)年10月27日 採集    イワムラニシキ , イガイ , ジンボエゾフネ

 ここでは特定の層準で、海底の砂や泥にもぐる(内在性)生活をしている貝類ではなく、足糸などで海底の雑物に付着して生活する表在性のイワムラニシキ , イガイ , ジンボエゾフネ等が密集して、それぞれが合殻の状態で産出する。またそれらの傍にはテレドなどに浸食された樹幹化石も見られ 1700万年前の海底を目の当たりに見るような素晴らしい産状でした。
備 考 参考文献・資料
1974 糸魚川淳二・柴田 博 ・西本博行 瑞浪層群の貝類化石   瑞浪市化石博物館報告 第1号
東濃ニュース 土岐市・瑞浪市版 2016年11月26日 (16:39) http://tononews.blog.fc2.com/blog-entry-4815.html




0217 掲 載 日 2016年11月24日
標 本 名  Gigantocapulus problematicus (Nagao & Otatume)
産  地 兵庫県洲本市由良町
時代 地層 中生代 白亜紀後期    和泉層群  北阿万層
標本写真

コメント 2016(平成28)年11月13日 採集    カラマツガイ科   アニソマイオン  Anisomyon の一種

 ここでは比較的に良く産出する腹足類化石ですが、殻の厚みが薄く母岩から剥離しやすく、殻をすべて残すものを得るのはなかなか難しい。
 化石の学名ですが 下記資料によってGigantocapulus (Anisomyon)problematicus (Nagao & Otatume)としていますが種名の“problematicus”はプロブレマチカ “problematica ”で分類上の位置の明らかでない所属不明の化石の総称、問題化石ともいう意味で、先人の先生達のウィットにとんだ命名である。
備 考 参考資料
1989 岩城貴子・前田晴良 : 淡路島南東部和泉層群の泥岩層と化石動物群
    高知大学学術研究報告[自然科学], 38, 187-201.




0216 掲 載 日 2016年11月17日
標 本 名  Fulvia mutica (Reeve)
産  地 愛知県田原市高松町一色
      北緯34度36分54.21秒    東経137度13分25.76秒
時代 地層 新生代第四紀 更新世中期      渥美層群 豊島砂層 高松シルト質砂岩部層  
標本写真





コメント 2016(平成28)年5月30日 採集      ザルガイ科 トリガイ

 食用とする足が鳥のくちばしのような形状いることからトリガイと云われ、高級食材の寿司ネタとしてよく知られている。水深数mから数十mの内湾の泥地に生息し、北海道を除く日本、朝鮮半島、中国沿岸に分布する。雌雄同体で、多くは寿命が約一年で、まれに2-3年生き残るものもあり、10cm以上に成長する。比較的に殻厚は薄く、よく膨らんだ黄褐色の貝の表面には放射状に40本程の溝(放射肋)があり、短い殻毛に覆われている。(以上ウィキペディアより引用)
高松シルト質砂岩部層では多産種と云っても良く、ごく普通に見る。
備 考 参考資料
2015 川瀬基弘・市原 俊・河合秀高  中部更新統渥美層群の軟体動物化石
 瑞浪市化石博物館研究報告 41 p.51-131




0215 掲 載 日 2016年11月10日
標 本 名  Neocallichirus hattai Karasawa & Nakagawa
産  地 福井県福井市国見町  三本木川の上流部
時代 地層 新生代新第三紀中新世       国見層  
標本写真

コメント 2016(平成28)年6月27日 採集           ハッタスナモグリ

 前日まで参加していた日本古生物学会の2016年会(福井県立大・福井県立恐竜博物館)の帰路 採集に立ち寄らせていただいた。産地の情報は事前に同地域の研究者からご指導いただいていたので容易く現場に到達でき、この地の産出品で新種記載されたハッタスナモグリが一個体だけだったが採取できたのはラッキーだった。
備 考 参考文献
 2010 Karasawa & Nakagawa  A new species of ghost shrimp (Decapoda: Thalassinidea) from the Miocene Kunimi Formation, Fukui Prefecture, Japan.
Bulletin of the Mizunami Fossil Museum. 36: 31-36.




0214 掲 載 日 2016年11月3日
標 本 名  Crepidula jimboana Yokoyama
産  地 岐阜県瑞浪市土岐町
時代 地層 新生代新第三紀中新世      瑞浪層群     戸狩層   
標本写真


 


コメント 2016(平成28)年10月27日 採集      カリバガサガイ科 エゾフネガイ属  ジンボエゾフネガイ

 中の写真は 殻が溶け去ったもので 特徴的な切れ込みがあるのがよく分る。
私がジンボエゾフネガイを初めて採集したのは1971年の京都の綴喜層群で、45年も前のことになる。
今回の産地は多くのジンボエゾフネガイを産し、現生種Crepidula grandis Middendorffはホタテガイ、岩などに付着して生活してするといわれている様に、この産地でも多くのChlamys iwamuresis Itoigawaを共産している。
最後の写真は 卵円形の殻口の奥に広い隔壁が見られる 殻口縁の母岩を残しているのは殻口縁の殻が薄すぎ 補強のために残して標本としている。
備 考 参考文献
1974 糸魚川淳二・柴田 博 ・西本博行 瑞浪層群の貝類化石 
       瑞浪市化石博物館報告 第1号 144-145 plate44  Figs 7a-11




0213 掲 載 日 2016年10月29日
(毎木曜日の投稿 巡検で2日遅れとなる)
標 本 名  Isurus sp.
産  地 和歌山県東牟婁郡太地町夏山(なっさ)
時代 地層 新生代新第三紀中新世      熊野層群     下里累層   
標本写真
 



n
コメント 2006(平成18)年9月10日 採集     アオザメ属の仲間の歯

 中新統 熊野層群の串本から那智勝浦にかけての海岸では 須賀の浜やここ夏山のようにサメの歯が多く産出する所がある。
 これ等の産出する歯化石は白亜紀の和泉層群で見る様な艶のある黒色で、他地域の中新統ではこの様な色はほとんど見られない。
備 考 参考文献
1981 久富邦彦    紀伊半島東南部の熊野層群の地質と堆積
      日本地質学会 地質學雜誌 87(3), 157-174




0212 掲 載 日 2016年10月20日
標 本 名  Vicaryella ancisa (Yokoyama)
産  地 福井県大飯郡高浜町小黒飯(おぐるい)
時代 地層 新生代新第三紀中新世     内浦層群  下層 (しもそう)  
標本写真


コメント 2008(平成20)年5月4日 採集

 当時、オウムガイを多産すると云う小黒飯の道路工事の残土、その仮置き場が青戸入江の埋め立て地(高浜町安土)にあり、この情報が関西の化石マニアに広がるのはそんなに時間はかからなかった。 私が現場を訪れた時は、最終処分地への残土の搬出が始まっていた。化石を含む土砂の山は少なくなっていた。一度きりの訪問だったが、オウムガイ・ナカムラタマガイ・イガイなど代表的なものを採取させていただいたのですがカシパンウニ・テングニシ等を見ることができなかった。
備 考 参考文献
 2009 中川登美雄 福井県内浦層群下層から産出した熱帯砂底ならびに岩礁棲軟体動物化石群集
             瑞浪化石博物館報告 35  p. 127-151




0211 掲 載 日 2016年10月13日
標 本 名  Dosinia nomurai Otsuka
産  地 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町宇久井キツネ島
          北緯33度39分46.77秒   東経 135度58分32.97秒
時代 地層 新生代新第三紀中新世       熊野層群 下里砂岩泥岩層
標本写真




コメント 2006(平成18)年9月9日 採集      ノムラカガミガイ

 この産地の波蝕台の岩肌には多くの化石が波浪による浸食で露出して観ることができる。
二枚貝ではこのカガミガイが多く、巻貝ではキリガイダマシが最も多い。 またスナモグリのハサミ脚を含むノジュールの産出も多い。
 下記資料の1998, Hondaほかによるとこの宇久井のカガミガイをDosinia (Phacosoma) kawagensis Arakiとしている。

一番下の写真は 大阪梅田の第四ビル地下工事で採集したDosinia japonica Reeveのヒンジ部
備 考 参考文献
 1957(昭和32年) 水野篤行  5万分の1地質図幅説明書 『那智』(京都−第107号) 地質調査所
 1998, Honda, Y., Ushiro, S., and Moritani, S.,
  Miocene mollusks from the Kumano Group of the Ukui area, southeastern part of the Kii
  Peninsula, southwestern Honshu, Japan.
           Paleontological Research,vol. 2, no. 1, p. 12-24.




0210 掲 載 日 2016年10月6日
標 本 名  Tetragonites popetensis Yabe
産  地 和歌山県有田郡有田川町中井原 (鳥屋城山西麓 金谷中学西方下)
           経緯度   34.065177, 135.256603
時代 地層 中生代白亜紀後期 マストリヒチアン階       外和泉層群 鳥屋城層
標本写真


コメント 1998(平成10)年4月30日 採集                   テトラゴナイテス科

 最近では新たな化石の産地の現出なかなか難しいが、道路の新設・改修工事で現れることがしばしばある。しかしほとんどの場合工事が完了すれば何一つ残さず“夢の痕”となる。
 この産地も国道424号線の新設工事によってできた露頭、私の元へこの情報が入ってきて現場に訪問できたのは、ほぼ山腹の切り崩しが完了し工事も終盤間近で、露頭を崩せる状況ではなく、かろうじてこの一つが採集できた。
備 考 参考文献
1983 重田康成 Systematics of the ammonite genus Tetragonites from the Upper Cretaceous of Hokkaido
           Trans. Proc. Paleontol. Soc. Jpn. 156 : 319-342.




0209 掲 載 日 2016年9月29日
標 本 名  Pitar ashiyaensis (Nagao)
産  地 山口県下関市彦島西山町 (彦島)
時代 地層 新生代 第三紀 後期漸新世  (U.Oligocene)     芦屋層群 山鹿層
標本写真




コメント 1983(昭和58)年4月30日 採集    マルスダレガイ科  アシヤハマグリ

 二枚貝類の分類にあたっては ホ歯面(ヒンジ・蝶番)の形質は重要とされている。
その配列形質によってOrder(目)ないしSuperfamily(超科)などが決まる。 
 この形質をアルファベットや数字を分数の形式で“歯式”として表現します。
しかし、これらがわかりやすく解説された文献を知らない。

尚 芦屋層群からは Pitar属としてはP. matsumotoi (Nagao), P. kyushuensis (Nagao)なども脇田層から採集している。
備 考 参考文献・資料
 1971 編集代表 大森昌衛 『化石の研究法』  共立出版(株) 178頁
 2009 田代正之 “二枚貝の咬歯の話” BLOG 『趣味とおしゃべり』 2009/4/26の記事 
                               (尚このブログは現在閉鎖されています)




0208 掲 載 日 2016年9月22日
標 本 名  Apiotrigonia (Apiotrigonia)minor (Yabe & Nagao)
産  地 福島県いわき市久之浜町足沢
時代 地層 中生代 白亜紀後期 コニシアン世    双葉層群 足沢層
標本写真





コメント 1983(昭和58)年頃 石友より頂く       サンカクガイ科      アピオトリゴニア亜科

 2枚の写真は同一標本を異なる方向から撮影したもの。
殻の保存は非常によく、透明感がある飴色をしており、美しい標本です。 ただ結晶化している殻は剖出時の衝撃で壊れやすい。
 淡路島のマストリヒチアンとされる北阿万層からもよく似た形状のトリゴニアの産出は知られているが、個体の大きさが極めて小さく、殻長が15ミリ前後、あるいは以下のものがほとんどで、検討してみる必要がある。
                  参考  0125 掲載日2015年2月19日 姫浦層群の標本
備 考 参考資料
1992 田代正之 『化石図鑑』 −日本の中生代白亜紀二枚貝−




0207 掲 載 日 2016年9月15日
標 本 名  Glossaulax reiniana (Dunker)
産  地 石川県金沢市大桑(オオクワ)町 大桑貝殻橋〜大桑橋   犀川河床
時代 地層 新生代第四紀 前期更新世 (約140〜90万年前)     大桑(オンマ)砂岩層
標本写真




コメント 1986(昭和61)年9月15日 採集      ハナツメタガイ   タマガイ科

 現生種のハナツメタガイと同定されており、瀬戸内海周辺などで普通に見られるタマガイ科の小型の巻貝で、むき身にして煮る・ゆでる(酢みそ和え)・炒める・みそ汁・天ぷらなどと調理し食用とされている。
殻頂は高く臍孔も大きく深く目立ち、内唇が臍孔を覆うことはない。
 大桑砂岩層ではタマガイ科としてはEuspira pila, Cryptonatica janthostomoides, G. cf. hagenoshitensis なども産出の報告がある。
備 考 参考資料
2009 松浦信臣  新版 石川の化石   北國新聞社 刊  




0206 掲 載 日 2016年9月8日
標 本 名  Miosesarma japonicum Karasawa
産  地 富山県富山市八尾町村杉
        北緯36度34分20.38秒   東経137度9分16.11秒
時代 地層 新生代新第三紀中新世       (八尾層群) 東別所層
標本写真

コメント 1994年(平成6年) 8月14日採集   Grapsidae イワガニ科 

 甲羅の幅が2pに満たない小さなイワガニの仲間で、ここ八尾層群東別所層のほか
中期中新世の瑞浪層群明世層・勝田層群・備北層群・益田層群等から報告があり
産出数はエンコウガニに比べ格段に少ないが、マングローブ湿地に近い環境では普通に見る
カニといってよい。   
備 考 参考資料
1993, Karasawa Cenozoic Decapod Crustacea from Southwest Japan
      Bulletin of the Mizunami Fossil Museum 20 1-92




0205 掲 載 日 2016年9月1日
標 本 名    Acila(Acila) kiiensis Katto & Masuda 
産  地 和歌山県東牟婁郡串本町田並 田の崎半島東海岸
時代 地層 新生代 漸新世後期 (〜前期中新世)       牟婁層群 田並層
標本写真



コメント 1976(昭和51)年7月17日 採集       キイキララガイ

 白亜紀に出現したAcila sp.は広く現生まで生息している属で、多くの種に分化している。この属の生息域は寒流系または水深がある程度深い環境に生息していたとされている。
この田並層で産出するA .kiiensisは殻頂が極端に前方に偏り前背縁と後背縁のなす角度は直行する特徴があり、老成化した個体では後方に大きく伸びた形状を示している。
掲載標本は貝殻のカルシウムが硫化鉱物に置換され殻の保存は良くなく殻表の装飾の特徴は残されていない。
備 考 参考資料
1978 Jiro Katto and Koichiro Masuda   Tertiary Mollusca from the Southern Part of Kii Peninsula, Wakayama Prefecture, Southwest Japan
Res. Rep. Kochi Univ. Vol.,27, Nat.Sci.




0204 掲 載 日 2016年8月25日
標 本 名    環形動物生痕化石  (Archeozostera sp. コダイアマモ)
産  地 兵庫県南あわじ市灘地野海岸
時代 地層 中生代 白亜紀後期      和泉層群 下灘層
標本写真

コメント 2007(平成19)年12月24日 採集

 徳島新聞の記事(2016/8/18)によると徳島県立博物館と小竹信宏・千葉大教授らの共同調査班は2006年に鳴門市で発見された保存良好な化石から、1990年代以降は生痕化石との見方が強まっていた“コダイアマモ”について、本来、アマモは浅い海域の海底に生息している海藻類で和泉砂岩層の堆積場の様な深い海底では生息していない、また化石本体の「葉」と考えられる部分に炭素の成分が見られず、泥岩であり、環形動物の生活痕であるとコダイアマモ論争に決着を付けるとの発表がなされた。
備 考 参考資料
1983 徳橋秀一・両角芳郎 和泉層群におけるコダイアマモの分布と産状
 産総研 地質ニュース 1983年7月号 No.347




0203 掲 載 日 2016年8月18日
標 本 名  Clinocardium asagaiense (Yokoyama)
産  地 福島県いわき市四倉町田戸
時代 地層 新生代漸新世後期   白水層群  浅貝層
標本写真

コメント 1985(昭和60)年頃 石友より入手     アサガイザルガイ

 日本の炭田地帯としても知られている 北海道の幌内層、九州の芦屋層群、そしてここ福島県常磐炭田の白水層群 これらは漸新世後期に堆積した地層で、親潮海域に生息する軟体動物の化石種を多く含んでいる。それぞれこの特徴ある動物群を幌内フォーナ、芦屋フォーナ、浅貝フォーナと呼び 古環境を議論する場によく参考とされてきた。
備 考 参考資料
2005 須藤 斎・柳沢幸夫・小笠原憲四郎 常磐地域及びその周辺の第三系の地質と年代層序
   地質調査研究報告, 第56巻, 第11/12 号, p. 375 - 409




0202 掲 載 日 2016年8月11日
標 本 名  Baculites sp.   
(Baculites aff. kotanii
Matsumoto,Hashimoto et Furuichi)
産  地 香川県さぬき市多和兼割
       北緯34度10分58.80秒   東経 134度12分0.86秒
時代 地層 中生代 後期白亜紀カンパニアン階    和泉層群   中通頁岩層
標本写真

コメント 1991(平成3)年9月29日 採集

 この産地は 大きな採石場ではありませんでしたが 操業されていたころは多くの頭足類を産したことで知られていた。
3〜4度 採集に訪れたことがある。 ここの泥岩・頁岩はあまりにも固く ノジュール中に化石は見られたが、  Baculites sp. はここでは最も多く見る頭足類で 住房部の径が20ミリにも達する大きなものも多産し、ノジュールINのものはすべて小さく折れた状態で、 良品は得られない。
Baculites sp. の同定はなかなか難しいものがありますが、徳島県立博物館によりますと 1980年に記載されたB. kotaniiに対比されるとしている。
備 考 参考資料
 1984 Tatsuro Matsumoto  Some Ammonites From The Campanian (Upper Cretaceous) Of Northern Hokkaido
   Palaeontological Society of Japan, Special Papers No.27




0201 掲 載 日 2016年8月4日
標 本 名  学名不詳   硬骨魚類化石
産  地 兵庫県洲本市由良町
時代 地層 中生代 後期白亜紀    和泉層群  北阿万層
標本写真

コメント 2009(平成21)年1月3日 採集  

 この産地では ウロコの化石はごく普通に見られ 脊椎骨も少ないが見ることがある。 しかしこの様に“魚の肌”ウロコが並んだ状況で産出したのは私の知る限り3点目 一つは今は亡 石友の故宮本淳一氏の採集品 多分その標本は大阪自然史博に保存されている。 もう一点は お頭付きの素晴らしいものだが とあるコレクターの秘蔵?品
掲載の石 注意して見ると頭骨部のエラ蓋の骨の一部なども見えているようだ、今後の注意深い剖出作業で 今以上の学術的に意味のある標本になる可能性がある。 
備 考 参考資料

想い出の化石(1)へ

想い出の化石(2)へ

想い出の化石(3)へ

想い出の化石(4)へ

週に一度 想い出の化石として標本展示室に
あげていない標本を紹介していきます。


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