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週に一度 想い出の化石として標本展示室に
あげていない標本を紹介していきます。


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0034 掲 載 日 2013年5月16日
標 本 名 Cladophlebis racibrskii Zeiller   羊歯の仲間
産 地 山口県美祢市大嶺町桃の木
時 代・地 層 中生代 三畳紀    美祢層群 桃ノ木層
標本写真



コメント 1972年8月1日採集

 故岡藤五郎先生によると 当時(1966〜1970)桃ノ木層で山陽無煙炭鉱業所が、地表近くに残された無煙炭層を重機で露天掘りしたそうで、無煙炭層の上部にすばらしい保存状況の植物化石を含む層が見つかったそうです。
我々が現地を訪ねた時は炭田の採掘は終わり、一部に化石含有層が残されていて、僅かながら採集ができた。
大きな母岩での採集も可能でしたが、標本のストック場所もないので、極力セーブして採取しました。
備 考



0033 掲 載 日 2013年5月9日
標 本 名 Gloripallium crassivenium (Yokoyama) ムカシチサラガイ
産 地 石川県羽咋郡志賀町笹波 関野鼻
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世中期  関野鼻石灰質砂岩層
標本写真

コメント 関野鼻の石灰質砂岩層はカルスト地形 関野鼻ドリーネ群として知られ 能登の景勝地として国定公園となっている。
2007年3月25日に発生した能登半島地震(マグニチュード6.9)は この関野鼻の直ぐ北の海岸が付近が震央とされ この関野鼻の観光施設の建物も壊滅的な被害を受け、現在も閉鎖されたままである。
この地震で、この付近の海岸ば40cm近く隆起したとのことで、これまで見えなかった波蝕台が、干潮時に現れるようになり絶えず波であらわれる波蝕台はサメの歯化石の一大産地として知られている。
備 考



0032 掲 載 日 2013年5月2日
標 本 名 1. Kaneharaia kaneharai fujinaensis Masuda
2. Kaneharaia kaneharai ouchiensis Kanno
3. Mercenaria yokoyamai (Makiyama)
4. Glycymeris izumoensis Matsukuma et Okamoto
5. Serripes fujinensis (Yokoyama)
6. Glycymeris sp.
産 地 島根県出雲市上塩冶町菅沢
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世  出雲層群 布志名層
標本写真

コメント 平成13年(2001年) 8月12日採集

坂之上1998によると、出雲層群の布志名層ほかでカガミガイの仲間は 次の5種(亜種)の産出が報告されている。
Phacosoma hataii (Masuda), Kaneharaia kaneharai (Yokoyaja), Kaneharaia kaneharai kannoi , Kaneharaia kaneharai ouchiensis Kanno, Kaneharaia kaneharai fujinaensis Masuda

ここ菅沢では放水路の工事によって 布志名層・大森層が大きく開削され多くの保存良好な化石が多産した。
写真の貝化石を多く含むブロックは 大森層から布志名層への漸次部の布志名層下位に化石床を呈して観られた。

備 考 参考引用文献   『出雲地方の貝化石』 1998  坂之上 一 著  糸魚川淳二監修  島根県立三瓶自然館 




0031 掲 載 日 2013年4月25日
標 本 名  Allodesmusの仲間の右距骨
産 地 長長野県安曇野市豊科田沢
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世   青木層
標本写真



コメント 平成7年(1995年) 4月29日採集

阪神淡路大震災のあった年の採集品
アシカ科・鰭脚類の右距骨(キョコツ)  この青木層からは過去何点かの産出報告があるようで 
この日も同行者もアロデスムスの部分骨と思える骨を採集されていた。

尚この産地では Anadara sp., Natica sp., Dosinia sp., Neptunea sp., Yoldia sp. サメの歯(Isurus sp.)
クジラ類の肋骨なども採集できた。
備 考 参考 1999谷本他 長野県豊科町の中新統青木累層からアロデスムス亜科化石の発見




0030 掲 載 日 2013年4月18日
標 本 名  Favosites sp.    ハチノスサンゴの仲間
産 地 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地(岐阜県吉城郡上宝村福地) オソブ谷
時 代・地 層 古生代 デボン紀   福地層群
標本写真


コメント 昭和52年(1977年) 7月28日採集

高校時代の恩師と2人で 瑞浪(土岐川)→福地(一の谷オソブ谷)→荘川牛丸(御手洗)→赤坂(金生山)等に採集旅行したときの採集品。
当時 吉城郡上宝村福地と呼ばれていた 奥飛騨の温泉地の今は亡き山腰 悟氏の温泉宿に泊り 翌日山腰さんの指導で一の谷を見学し オソブ谷の転石から採集させてもらった。
ご存知のように デボン紀福地層群、石炭紀一の谷層群、ペルム紀水屋ヶ谷層群、空山層群の化石を産出するこの地域では一ノ谷 地域は天然記念物に 昭和37年1月12日指定され 現在は採集は出来ません。
備 考




0029 掲 載 日 2013年4月11日
標 本 名 ギンポの仲間?
産 地 長野県松本市刈谷原町
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世   中信層群 別所層
標本写真


コメント 平成7年(1995年) 4月30日採集

1997年5月17日 上野輝彌先生が当展示室に来訪されたとき この標本についてご指導いただきました。

別所層では ニシン科・ハダカイワシ科・ソコダラ科・タイ科などの報告があるが この標本の特徴で最も注目するところは背鰭と思える鰭が頭蓋骨の後部から尾鰭方向に連続して観られることである。
また 腹鰭も腹位より尾鰭にかけて観られる。 胸鰭は棘条の鰭を持つ 残念なことに尾鰭は残されていない。
写真で黒く点々と見られる植物の破片は海藻の破片である。

備 考 1999上野・坂本 魚の分類の図鑑  東海大学出版会




0028 掲 載 日 2013年4月4日
標 本 名 Conchocele bisecta (CORNAD)  オウナガイ
産 地 石川県輪島市町野町金蔵
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世  能登層群 南志見泥岩層
標本写真

コメント 昭和61年(1986年) 7月13日採集

この産地は 東印内層の産地を探していた時 偶然 畑地の中に残されたシルト質泥岩の崖が見え
近寄ってみてみると これらが大量に含まれている層準を発見した。

オウナガイは後縁部に殻頂から後部特徴のある褶が見られ 殻のふくらみも強い二枚貝で
 シロウリガイ(Calyptogena)やキヌタレガイ(Acharax)やツキガイモドキ(Lucinoma )などと共に、
化学合成細菌を共生する生物で、日本周辺では沈み込み帯などの地域での湧水から供給される
硫化水素やメタンなどの還元性物質を酸化してエネルギーを得ることで知られています。
備 考




0027 掲 載 日 2013年3月28日
標 本 名 Anodonta(Pleioanodonta)okuyamai  オクヤマドブガイ
産 地 三重県伊賀市畑村 服部川 新真泥橋付近
時 代・地 層 新生代新第三紀鮮新世 約400万年前   古琵琶湖層群上野層(注-1)大山田粘土層
標本写真  






コメント 平成9年(1997年) 7月6日採集

古琵琶湖層群の変遷で上野層から甲賀層で産出するオクヤマドブガイは
水深の浅い大山田湖に繁栄したとされている。

オクヤマドブガイは大きく膨れた殻を持ち、殻頂は巻き込み 
殻の前面観はハート型を呈している。
また ここ服部川で産するものには 殻の残されたものは少ないように思える。

湖南市三雲の野洲川の横田橋下流で産出が知られているムカシフクレドブガイは
オクヤマドブガイから分化したものとされている。
備 考 参考資料 Matsuoka,K.(1987):Malacofaunal succession in Pliocene to Pleistocene non-marine sediments in the Omi and Ueno Basins,central Jaoan.J.Earth Sci.Nagoya Univ.,36:23-115

(注-1)日本地質学会編地層命名規約(2001) によると 従来「○○累層」としていたものを「○○層」としている。




0026 掲 載 日 2013年3月21日
標 本 名  Placuna aff. placenta (LINNAEUS)       マドガイ【マドガイ(窓貝) window shell】
産 地 岡山県新見市西方辻田
時 代・地 層 新生代新第三紀中新世    備北層群 下部層
標本写真

コメント
当初、カキあるいはナミマガシワ(アノミア)ではないかとしていた標本で 兵庫県立人と自然の博物館松原尚志先生のご指導で、化石としては非常に珍しいマドガイではないかとのことです。

本標本は左殻片殻のみの保存で 殻は非常に薄く 殻の膨らみは弱く扁平で殻表の縮れた細かな成長肋と放射脈が見られる。
しかしマドガイに同定するには 内殻の特徴的なかみ合わせ部を見る必要があるそうです。

現生種を調べてみると
殻は円形で左右にはなはだ扁平。殻の長さ9.5cm,高さ10cm,膨らみ0.7cmに達する。銀白色で半透明,表面に微細な放射状のすじがある。左殻は弱く膨らみ,右殻はとくに扁平である。内面の殻頂の下に八字形のかみ合せがあり,また中央近くには大きく円い貝柱の付着痕がある。台湾より南の太平洋やインド洋に広く分布し,浅海の砂底にすむ。扁平な右殻の殻表を磨いていっそう透明度をよくしこれを障子紙のようにはめて窓に用いたので窓貝の名があり,中国では古くから利用された。
(「kotobank」より引用 )
備 考 参考資料   微小貝    微小貝データーベース マドガイ




0025 掲 載 日 2013年3月14日
標 本 名 Vicarya yokoyamai TAKEYAMA    殻の溶食痕について
産 地 岡山県津山市近郊 および奈義町近郊
時 代・地 層 新生代新第三紀中期中新世  勝田層群吉野層
標本写真
           
@殻頂に多少溶食痕がある             Aほとんど溶食が見られない

             
 B-1  殻全体の表面が溶食で溶けている      B-2 前腹面の平面状溶食痕 

         
C前腹面の磨り減りは大きく殻に穴があく        D前腹面の平面状溶食痕
                                            尚かつ 体層上部の棘はほとんどが失われている。


                
      E殻頂方向から撮影 磨り減った側の棘はなくなっている    F殻表面の装飾はほとんど見られなくなり
                                         殻が破損してきた標本



Gシレナシジミの殻頂に見られる溶食痕 (西表島採集) 

        
               H-1フトキバウミニナ (西表島採集)             H-2 殻頂の溶食                
コメント
勝田層群の化石の中には、酸性環境下で貝殻が溶解する溶食現象で生じた多くの溶食痕が見られるものを産出します。 
これらはビカリアの生息時、あるいは死後に生じたもので殻表の装飾が溶け棘や顆粒がなくなったもの、前腹面に平面状溶食痕を残すものなど色々な形態が見られます。ビカリアの平坦な摩耗痕は生時に殻を引きずった痕と考えられるものと、ヤドカリなどによって空殻利用されそれらの生活時の移動によって生じた摩耗痕と考えられるものがあります。
備 考 参考文献 北尾史真(2004) 溶食痕の観察  干潟系化石の館 Arcid-Potamid 群集記念館
田中秀典・前田晴良(1999)現生マングローブ干潟におけるキバウミニナの殻の保存状態と分布地質学論集 第54号 151-160
岡本和夫・松尾幸子(1994)庄原および津山中新統殻のVicarya の shell corrosion について 瑞浪市化石博物館研究報告21 p13-17




0024 掲 載 日 2013年3月7日
標 本 名 Carcinopax antiqua  ムカシエンコウガニ
産 地 富山県八尾町村杉
時 代・地 層 新第三紀中新世    東別所層
標本写真


コメント 平成6年(1994年) 8月14日採集

この産地、久婦須川岸の露頭で、雨後の増水時には露頭が水没して、化石の含有層を見るのも困難なときもある。
過去3度訪問していますが、そのうちカニを含むノジュール含有層を確認できたのは、一度だけであるがノジュールにカニの含まれる率は高く、多くの保存良好な標本を得ることができ、
ムカシエンコウガニのほかクリガニの仲間やオオグソクムシ等も採集できた。

備 考 1998 化石の宝庫やつおまち  ワクワク化石教室 ━化石産地ガイドブック━  八尾町教育委員会発行



0023 掲 載 日 2013年2月28日
標 本 名 Inoceramus (Platyceramus) higoensis Noda
産 地 熊本県上天草市龍ヶ岳町高戸椚島(くく゛しま)
時 代・地 層 中生代白亜紀 (サントニアン〜カンパニアン)  姫浦層群 下部亜層群樋の島層
標本写真


コメント 平成2年(1991年) 1月1日採集

当時 和田の鼻から橋を渡って椚島に入ったところで、造成工事が行われていました。新鮮な泥岩が広く露出しており
化石を探すのには好条件でした。
ゴードリなどのアンモナイトと共にイノセラムスも見ることができました。
この椚島の西海岸とヌルギ崎を回って島の南海岸では、干潮時にはアンモナイトやグリキメリス等の貝化石を多く見ることができます。
備 考 参考資料
田代正之 1992 「化石図鑑」日本の中生代白亜紀二枚貝(自費出版本) p92 図版20-2



0022 掲 載 日 2013年2月21日
標 本 名 Calyptogena pacifica ワタゾコウリガイ
産 地 北海道石狩市厚田区望来
時 代・地 層 新第三紀中新世中〜後期  望来層
標本写真

コメント 昭和59年(1984年) 6月22日採集

初めての北海道での化石採集
 前日までに三笠や穂別それに浦河の博物館の見学はさせていただいたが 白亜の地層での採集は この旅行では出来なかったが、ここ 望来の海岸で2時間ほど楽しませてもらった。

 望来層からはシロウリガイ属化石でメタンなどを含む海底からの冷湧水の周辺に群集(化学合成化石群集)をつくって、生息していたものと考えられるワタゾコウリガイが多産することで知られていて、是非とも経験したいフィールドでした。 
ほかにオウナガイやオオキララガイも見ることができました。
備 考



0021 掲 載 日 2013年2月14日
標 本 名 Mizzia valevitana(石灰藻 ミッチア)
産 地 岐阜県大垣市赤坂町金生山
時 代・地 層 古生代二畳紀   赤坂石灰岩層
標本写真



コメント 昭和46年(1971年) 8月15日採集

この頃の採集は車の免許をまだ取得していなかった為 列車やバスでの採集であった。
この時も姫路からの一人旅でした。
勿論便利な宅急便などはなく 重い道具をリックで背負って行ったものです。
まだ行きは良いのですが、採集物の石灰岩を詰めたリックの重さは相当なものでした。

2度目の訪問となる、この頃の金生山は長閑なもので、お盆休みで石切り場は、思うがまま自由に
歩き回ることができたものです。
ウミユリや色々なフズリナなどいっぱい見ることができたのですが、指をくわえて泣く泣く諦めたことも
しばしばでした。
備 考



0020 掲 載 日 2013年2月7日
標 本 名 Arges parallelus DE HAAN  ムカシメクラガニ
産 地 大阪市北区梅田 大阪駅前第四ビル 地下
時 代・地 層 新生代 第四紀 完新世  梅田層
標本写真

コメント 昭和54年(1979) 11月18日採集

この当時大阪駅の近辺は開発工事が大規模に行われていて 大きなビルが次々と建てられていました。
ある方のお世話で大阪駅前第四ビルの 地下掘削工事中の現場で見学採集をさせていただいた。
梅田層と呼ばれるおよそ6000年前の縄文海進の堆積物の柔らかい水分を多く含んだ粘土層で
多くの貝類とともに この様な美しいカニを産しました。
カニの周りのシルト質の砂は大変固結度は高く硬くしまっています。なかなか削り取ることはできません。
それにカニの本体の中は空洞で コンマ何ミリの厚さの殻のため カッターナイフで傷を付けようならば
すぐに穴が開いてしまいます。 足も爪もよく保存されていますがクリーニングは大変困難です。

最近(2000年以降)、大阪駅北側を中心として大規模なビルが再び次々と建設されていますが
これらの工事でも これと同様の貝とかカニが多く見られていると思います。
これに関しての産出のうわさは聞きませんが 残土処分されているところなど見学できればよいのですが・・・・・
備 考 参考資料 大阪の地下の縄文海進の堆積物 Webマガジン遺跡情報ピット
                            私を縄文の海に連れて行って!



0019 掲 載 日 2013年1月31日
標 本 名 Hollandites yakunoensis ?
産 地 京都府福知山市夜久野町額田
時 代・地 層 中生代三畳紀中期    夜久野層群 奉納谷層
標本写真

コメント 昭和47年(1972) 8月15日採集

この頃は採集仲間もなく 産地の情報も収集するすべもなく、朝倉書店の日本地方地質誌を産地を知る唯一の資料としていた。

(コロナ社の地学ガイドや築地書館の日曜の地学がボツボツと出版されてきた頃)

地方地誌で得た小さな地質図とそこに書き込まれた地名だけを頼りに 化石を求めて何度も何度も無駄足を経験しながら何とか産地を少しは歩けるようになっていった。
この日の採集も 3度目の訪問だったと思う。 

標本は風化面にセラタイト目の特徴ある縫合線がよく現れている
備 考 参考資料
仙台市科学館企画展展示解説(2009) 『みちのくはアンモナイトの宝庫』−東北大学のアンモナイト解説



0018 掲 載 日 2013年1月24日
標 本 名 Spondylus barbatus REEVE  ウミギクガイの仲間
産 地 石川県珠洲市正院町平床
時 代・地 層 新生代第四紀更新世  平床貝層(ひらとこかいそう)
標本写真

コメント 昭和61年(1986)年8月15日 採集

県指定天然記念物 平成16年11月30日指定され現在は採集が難しい

以下は珠洲市のホームページより引用させていただきました。
 平床台地(海抜30〜40m)は、洪積世(更新世ともいう。約250万年前から氷河期末期の約1万年前までの時代)後期の
海成段丘であるが、段丘を形成する堆積物の地層が、この指定地付近の所々に露出している。
下部と上部貝層に分けられ、下部貝層は、潮間帯の岩礫底や泥底に見られる種を多く含み、いくぶん内湾性の特徴を示す。
上部貝層は、温暖な公海性の環境を示す百種以上の貝類や数十種の有孔虫を産し、
海水準が上昇して温暖な公海性環境になった時期の所産と考えられる。

 平床貝層の貝化石は、日本海側における後期更新世の海水準上昇期の貝類群集を代表するものとして著名で、
学術上の資料となっている。


備 考



0017 掲 載 日 2013年1月17日
標 本 名 @ Turritella kiiensis Yokoyama
A AcilaAcilakiiensis Masuda and Katto
B Portlandia watasei Kanehara
産 地 @ 和歌山県西牟婁郡白浜町藤島
A・B 和歌山県西牟婁郡串本町田並
時 代・地 層 @ 新生代中期中新世 田辺層群  A・B 新生代 新第三紀 前期中新世 熊野層群  下里層(最下部層) 
標本写真


コメント 昭和51年(1976)年7月16〜18日 採集

この年 世間ではロッキード事件で田中角栄前首相逮捕されたり ピンク・レディーがペッパー警部でデビューし モントリオールオリンピックが7月17日に開催されていたが私の私生活は それらに一切関係なく ますます化石の趣味の世界にはまっていった。

高校の恩師等とともに、和歌山の白浜・串本町方面の化石採集旅行に行ったときの収穫物
白浜町藤島のツリテラは、勝田のキイエンシスとくらべ、螺肋の肩が丸く、全体的にズングリしている感じだ。

下の写真の 金属鉱物に置換された化石が多産することで有名な田並の海岸での採集物です。 
露頭から取り出したときは、黄鉄鉱の金色の輝きがもっとあったのですが、時間の経過とともに鉄分で
殻が赤茶けた色になったしまった。

この旅行で 串本町のアマチュア化石研究家のコレクションの見学をさせていただいた。
この時の衝撃の感動は、私の後々の生活を決定するものでした。
備 考




0016 掲 載 日 2013年1月10日
標 本 名 Inoceramus uwajimensis
産 地 愛媛県宇和島市新田町 古城山
時 代・地 層 中生代白亜紀後期 サントニアン  宇和島層群 古城山層
標本写真


コメント 1978年8月22日 採集

現在の益富地学会館の前身である京都地学会の
例会(第235回)に参加し、今は亡き益富寿之助先生と
ご一緒させていただいた時に採集したものです。

この巡検は 2泊3日でバスを使って例会で30名の参加者があった。
コースは 室戸岬の斑レイ岩の観察・安芸市伊尾木の鮮新世の貝化石
五台山の高知県立化石館の見学・佐川町蔵法院のダオネラ・佐川町
下美都岐の鳥の巣石灰岩・横倉山 五味1のハチノスサンゴ
宇和島市新田町の白亜浦河統・土居町五良津の結晶片岩の見学と
盛り沢山の内容で、楽しい想い出となっています。
備 考



0015 掲 載 日 2013年1月3日
標 本 名 Anisus sp.?    ヒラマキガイの仲間
産 地 長崎県長崎市伊王島町伊王島 千畳敷海岸
時 代・地 層 新生代古第三紀前期漸新世    伊王島層群船津層
標本写真



コメント
ちっちゃな巻貝ですが 幼殻が塔上に巻き上がらず成長する殻も 平面上に巻いています。

図鑑等によると 現生のヒラマキガイは淡水生の巻貝とのことですが、
この化石は海の堆積層からの産出です。 写真にも少し写っていると思いますが 小さな二枚貝の破片が
密集した層準から見つかりました。
この時代のヒラマキガイは海水で生活していたのでしょうか?・・・

ただ 以前に 海成層の備北層群からマイマイ(カタツムリ)を採集
した例もあるので、このヒラマキガイも淡水域で生活していたものが
雨などで海に流され化石化したものではないかと考えられます。
でも あれほど薄い殻の貝が化石として保存されるとは
相当珍しいことと思います。
尚、Wikipediaによると原則として淡水に生息するが、稀に汽水でも見られることもあるらしい。
備 考 参考資料 微小貝ホームページ



0014 掲 載 日 2012年12月27日
標 本 名 Perna oyamai Taguchi
産 地 岡山県津山市新田
時 代・地 層 新生代第三紀中新世中期   勝田層群吉野層
標本写真

コメント
1977(昭和52)年3月27日、

山陰地団研鳥取支部の津山市近郊で行われた巡検に参加させていただいた。
当時鳥取大学の赤木先生の指導で、奈義町柿・広野・新田 などの化石産地を案内して頂きました。

この新田の産地は工場敷地内にあって、造成工事時におよそ20m四方の泥岩の小さな露頭が
残されていて、濃灰色の泥岩露頭表面に 二枚貝・巻貝がクリーニングの必要がないほど
すばらしい保存状況で沢山点々と白く浮き出た状態で転がっていました。 まるで潮干狩り状態での採集です。

勿論 この後5〜6年 工場の方にお世話になり、何度も何度も採集させていただきました。

今では 20年近く前に 工場も撤退し 露頭は削り取られ 昔の栄華はありません。
備 考 参考資料 TAGUCHI  1983
       New middle Miocene mollusca from the Katsuta Group at Shinden, Tsuyama City, Okayama Prefecture,              Southwest Japan. Part 1. Description of Perna oyamai sp. nov. and its paleoecology.
          広島大学理学部紀要J Sci Hiroshima Univ Ser C 巻:8 号:2 ページ:95-102,102(1)


0013 掲 載 日 2012年12月20日
標 本 名 Balanus rostratus Hoek    ミネフジツボ
産 地 島根県出雲市上塩冶町菅沢
時 代・地 層 新生代第三紀中新世後期   布志名層
標本写真

コメント 2009(平成21年)年8月13日採集

大きなフジツボです。
ここまで大きなものは初めて見ました。

現生種では主に酒蒸しにして内部の軟体部をゆっくり引き出しながら食べるらしい。
 口にふくんだ途端に濃厚な海の香りと甲殻類独特の味わいが鋭角的に舌を刺激するらしい。
                                           (ぼうずコンニャクの市場魚類図鑑より)
備 考 -



0012 掲 載 日 2012年12月13日
標 本 名 Entomonotis ochotica
産 地 岡山県津山市田熊
時 代・地 層 三畳紀 ノーリック    広野累層 下山互層
標本写真

コメント 1999(平成11年)年6月20日採集

津山地域には 三畳紀の化石を含む頁岩層が数箇所に分布露出しています。
最も知られいてるのが 津山市高野の夏目ですが 
ここ田熊では 広野小学校横の小さなため池の岸辺にこの化石含有層が現れています。
この池の北側に 鶏舎の造成工事によってエントモノチスが多産しました。

その後 この掲載している標本を採集したのは 鶏舎が撤退して 倉庫or工場が建築され基礎工事
の掘削によって再び多産した時のものです。
備 考 参考資料
    河合正虎 5万分の1 地質図幅説明書 『津山東部』(岡山-第44号) 地質調査所(昭和32年)



0011 掲 載 日 2012年12月6日
標 本 名 写真上  Euestheria aff. kokurensis Kusumi   (カイエビ)

写真下  学名不詳  (タニシ)
産 地 岡山県井原市上稲木町山地
時 代・地 層 白亜紀前期  関門層群稲倉層 山地頁岩層
標本写真



コメント 1981(昭和56年)年3月15日採集

コロナ社刊の『地学のガイドシリーズ11』の岡山県地学のガイド S55/3/1発行を参考に
採集に現地を訪ねた。

当時でも この種の出版物に書かれた情報は本が出た時点で 現場の変遷が激しく
現場に行って期待外れのことが多いのだが この産地はガイド通りすぐに見つかりました。

露頭のラミナのハッキリした頁岩層には多くのエステリアが含まれていますが 大きく崩せる場所ではありませんのでサンプル程度だけ持ち帰りました。
またタニシは エステリアの露頭から10メートルも離れていない水田脇の小さな露頭の頁岩層に
点々とたくさん含まれていました。
備考 参考資料
1979 楠見 久  北九州市産化石カイエビ類について



0010 掲 載 日 2012年11月29日
標 本 名 Cultellus izumoensis Yokoyama
産 地 島根県松江市田和 湖南中学校東
時 代・地 層 新第三紀中新世後期 布志名層
標本写真

コメント
1980(昭和55年)年5月4日採集

昭和57(1982)年、第37回国民体育大会「くにびき国体」が島根県松江市をメイン会場とし開催されるとので ここ田和の丘陵地を一大スポーツ公園として大規模な開発工事が行われ布志名層の化石を含む地層が広く現れました。
1979年に瑞浪化石博物館研究報告(第6号)に 松江市及び宍道町の16地点の産出化石が報告されました。 
この報告を参考に現地を2〜3年にわたって度々訪れ 多くの種の貝化石を採集させていただきました。
その後 島根県の布志名層を始めとする大森層などの探索は 近年でも継続しています。

写真のイズモユキノアシタガイは布志名層では最もポピュラーな種で あちこちで産出します。
しかし ここまで大きい個体はあまり見ません。
備考 参考資料 末広匡基 1979 島根県布志名層産中新世貝化石群 瑞浪化石博物館研究報告(第6号) 65-100



0009 掲 載 日 2012年11月22日
標 本 名 腕足類  (Syringothyris sp. ?) 
産 地 新潟県糸魚川市大字青海
時 代・地 層 石炭紀中期    青海石灰岩
標本写真


 
コメント 1987年10月10日採集

青海石灰岩に含まれる化石群は この時代の国内の石灰岩の中でも 秋吉の物と同様に母岩からの
分離がよく保存のよいものを産出することで知られている。

特に腹足類のMourlonia sp. (ムーロニア)が 代表的な化石として紹介されていますが、この日の採集でも
ムーロニアは数個体採集できましたが 最も多く採集できたのは腕足類です。

尚 同日は頭足類・二枚貝・ウミユリ なども数多く採集できました。
備考 -




0008 掲 載 日 2012年11月15日
標 本 名 Protovirgularia isp. (Nereites)
産 地 高知県室戸市羽根町 羽根岬
時 代・地 層 第三紀始新世 (Eocene) 四万十層
標本写真

コメント 1977年3月18日採集

プロトバーギュラリア(ネレイテス)は長い棒状 ないしは ひも状の形をしていて、
四万十帯ではタービダイト砂岩の下底面に底痕(ていこん)などと一緒に見られます。

上の写真の クロスしている線状のものは この底痕ではないかと思えます。

深い海にすむ生物が海底を這(は)って歩いた痕跡の化石です。
薄い泥に浅くもぐった二枚貝が移動することでできたと考えられています。

これを採集した後 当時五台山の牧野植物園の中にあった 化石館(平田コレクション)の見学に行き
そこで 平田茂留先生が入院されていることを知り 全く面識もないのに病院に見舞いに行って
化石産地指導を願った想い出があります。
備考 -



0007 掲 載 日 2012年11月8日
標 本 名 Cristaria sp.  (カラスガイ)  
Viviparus sp. (タニシ)
産 地 島根県八束郡鹿島町古浦
時 代・地 層 新第三紀中新世後期 古浦層
標本写真



コメント 1980年11月3日採集
小生が元気はつらつとしていた頃の採集品
古浦海岸の岩場を この重い獲物を背負っての歩行は当時の自分でも
相当辛かったことを思いだします。
タニシは足元の露頭に無数にあり ササノハやイシガイ・カラスガイは時折見られ
写真にあげたような大型のカラスガイは希でした。
備考 参考資料 1980 『山陰地学ハイキング』大久保雅弘編 たたら書房刊
       1981 『山陰化石物語』大久保雅弘・赤木三郎編 たたら書房刊



0006 掲 載 日 2012年11月1日
標 本 名 Myotis sp.  (翼手類)  ヒナコウモリ科
産 地 山口県美祢郡秋芳町住友セメント採石場
時 代・地 層 新生代第四紀洪積世中期 
標本写真

コメント 1972年8月1日〜3日
山口県の大嶺高等学校の故岡藤五郎先生に頂いた
    鍾乳洞内の堆積物から得られたコウモリの歯・顎・骨格化石

岡藤先生によると トラとかシカなどの大型の骨は砕石場の作業員にも目にとまることもあるが
小さな骨は見逃されることが多く また 長い年月の間に骨を化学的に溶かしてしまうので、
ましてや、マッチ棒程度の骨であれば当然早く溶けてなくなってしまう。 石灰岩地域でも 
この様な小さな骨は中々発見されないとのことで、先生の長い採集経歴の中でも
4回に過ぎなかったそうです。 
備考 参考資料  岡藤五郎 1971  秋吉台および周辺の化石図集  財団法人山口県教育財団 発行


0005 掲 載 日 2012年10月25日
標 本 名 Cymatoceras  sp.    キマトセラスの仲間  (オウムガイ)
産 地 和歌山県有田郡湯浅町栖原
時 代・地 層 白亜紀前期  有田層
標本写真

コメント
これを採集したとき 岩塊の表面には肋等の痕跡は見えず ただ全体の形状が丸みがあり 
アンモナイトではなかろうかと思い持ち帰っていた。 
当時少し突付いて細かな肋は少し見えてある程度形が保存されたものではと思っていました。

ただ この石はスコブル分離が悪く、また硬く 突付いていくと、殻も剥ぎ取られる状況で クリーニングを諦めていました。

数年前にカッターナイフを主とした剖出作業で 何とか観ることのできる状態にできました。
備考 参考資料 和歌山県立自然博物館第28回特別展解説書 『和歌山に恐竜がいたころ』−白亜紀前期の化石大集合−



0004 掲 載 日 2012年10月18日
標 本 名 Anodontia stearnsiana Oyama イセシラガイ
産 地 広島県広島市八丁堀 地下12mあたり
時 代・地 層 新生代 第四紀完新世
標本写真


コメント
「置換化石」としてあまりにも有名ですが 炭酸塩類(方解石 カルサイト)で置き換えられたもので
殻表を塩酸で処理することによって 微量の鉄分を含むため美しいオレンジ色をしています。


下の標本は 同じく広島の地下工事によって出たものですが 
置換されていません。

広島県呉市の故 S先生からの頂き物
備考 参考資料 岡本和夫 1991 広島市中心部地下からのAnodontia stearnsiana Oyama イセシラガイの化石化の過程
       瑞浪市化石博物館 館報 18



0003 掲 載 日 2012年10月11日
標 本 名 写真上 Harpoceras chrysanthemun
写真中 Dactylioceras sp.
産 地 山口県下関市豊田町 石町
時 代・地 層 ジュラ紀前期        豊浦層群西中山層
標本写真


コメント 1972年8月1日〜3日 卒業高校の地学の先生の一通の紹介状をもって当時大嶺高等学校の生物の岡藤五郎先生を何のアポもとらず訪ねた。
 初対面にかかわらず また先生のご都合も考えず あつかましくも 産地の指導を願い 
 午前中の半日に渡り各地(7ヶ所)の化石産出露頭に案内していただきました。

 午後から再度それらを廻りじっくりと採集見学させてもらいました。
 
 この標本は その時 大嶺高等学校の生物準備室を訪ねた時に岡藤五郎先生から頂いたものです。

備考   岡藤五郎先生は1978年7月20日、化石採集中に急逝されています。


0002 掲 載 日 2012年10月4日
標 本 名 写真上 Pseudoneuqueniceras yokoyamai (Kobayashi et Fukada)
写真下 Holcophylloceras sp.
産 地 福井県大野郡和泉村貝皿
時 代・地 層 ジュラ紀中期   手取層群九頭竜亜層群貝皿層
写 真

コメント 1987年8月14日採集
 ラフスケッチによる産地指導を受け単独行での初訪問。
 夏場で沢は草が生い茂り 藪漕ぎをしながら また黄金のアブの群れに追われながら
 露頭を探した。 適切な指導のおかげで 小さな露頭だったが 行き着くことができ
 ここに挙げたアンモのほか数種類採集できた。これらは後日紹介させていただく予定です。
備考 産地情報指導者 名古屋市のTY氏
参考資料 福井市自然史博物館資料目録「下野谷豊一氏収集アンモナイトコレクション」(1997)


0001 掲 載 日   2012年9月30日
標 本 名 Hypophylloceras (Neophylloceras) sp.  Hamites sp.
産 地 熊本県上天草市龍ヶ岳町高戸椚島(くく゛しま)
時 代・地 層 中生代白亜紀 (サントニアン〜カンパニアン)  姫浦層群 下部亜層群樋の島層
写 真
コメント 1993年10月9日採集

 龍ヶ岳町高戸のサメの歯産出で名高い和田岬のすぐ前の椚島 
この日の訪問は2度目になる 
椚島の西海岸にはGlycymeris amakusensisの密集層が見られ 写真の標本は これらの下位層からの産出であった。
 尚 この標本の裏側には 長径40ミリ程度のGaudryceras sp.が付いている。


備考 ここの海岸の観察は干潮でないと困難

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週に一度 想い出の化石として標本展示室に
あげていない標本を紹介していきます。


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