産地パトロール


出雲層群 大森層・布志名層

平成21年8月13〜14日 天候 13日雨  14日晴れ

お盆休みとなった初日 単独行で
5月の連休と同じく 出雲市を訪ねた。

    

宍道湖へ流れる斐伊川と日本海に流れる神戸川を結ぶ洪水調節用の
放水路の工事現場 この工事1994年に始まり15年にもなる
西側の神戸川側から 大森層・布志名層の分布地を
大きく切り崩しながら 工事は進み やっと全工区4.1キロの
放水路の形が見えてきた。 


今回訪れた斐伊川側に近い工区 真っ黒な凝灰岩の大森層を大きく崩していた。

 
神戸川側の大森層では化石は見られたのだが
この工区の大森層の凝灰岩にはまったく化石を含んでいない



  
間を埋めている白いものは方解石




赤い色の岩は噴出した溶岩です。噴出した溶岩も火山性の角礫と一緒に堆積している


布志名層
一方布志名層は 5月に訪れたときと変化はなく 残されていたが
表面に現れている化石は風化が進み 益々取り出しにくくなっている

このシルト質の砂岩層には転々と良質の化石は見えているが
風化がすすんできた。 今後コンクリートの堰堤で覆われるであろう


この切割り露頭も5月の連休に訪れたときには
この状態だったが 表面の風化がどんどん進んでいる


白く見えるのは貝化石


パノペ(ナミガイ)は大量に生息状態で化石となっている。


布志名層に見られる化石床


礫を含んで 離弁の二枚貝が見える
吹き寄せタイプの化石床

大森層
今回大森層の化石は 以前から堰堤の一部に残された
風化の進んだ露頭でのみ見られたが
たくさん含んでいるのだが イタヤガイ類を除いて
殻は溶け去ってしまっている。
ウチムラサキガイやギンエビス モニワホタテが見える。



残土
この工事によって発生したこれらの化石を含む残土は
現場の近くの山間部の谷を埋め土地を造成している。

しかし今回この残土場は 大森層の化石を含まない凝灰岩で
覆いつくされ 布志名層の石は見えない。


採集品

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